「誰も悪くないから切ない」想いのこし ヒカルさんの映画レビュー(感想・評価)
誰も悪くないから切ない
よくあるストーリーです
この世に想いを残す死者が幽霊となり、生きているヒトに無理難題を押し付ける
この映画の場合、主人公のガジロウ自身が死者たちが亡くなる原因となってしまったのだから自業自得と言えなくもないのですが、かと言ってわざと事故を起こした訳でもない
ガジロウと死者たちが出会ったのも偶然で、別に恨んで出た訳でもないのです
誰も悪いヒトはいないからこそ切ない映画です
ガジロウは庇いようのないクズです
女と金しか興味がない典型的なクズキャラですが、死者たちと出会い、死者たちの想いを叶える度に少しずつ成長していく姿は必見です(根は悪いヒトではなかったのです)
最後はお金より大切なモノに気付くガジロウですが、チョーシの良さは変わらない所がリアルでした
冒頭はチャラチャラしたお姉ちゃんたちと、これまた必要以上にチャラチャラしたガジロウが出てきて「もしやこれは中高生向きの映画か?!」と不安になりましたが、すぐに物語に引き込まれました
死者たちの想いが叶う度にホロリとさせられます
それほど深くもないけど(失礼)、ヒトとヒトはちゃんと繋がっているという事を再認識させられる映画です
ガジロウの体を借りて語られる死者の言葉や行動により、姿は見えないのに、残されたヒトたちは確かにそこに懐かしいヒトの存在を感じとる…じんわり感動させられました
唯一のナゾはガジロウは一体何者なのか?!ということ
どう見ても無職なのにソコソコ高級なマンションに住み、高級なクルマに乗っています
ちょこちょこ小金は稼いでいる模様でしたが
気になってしまいました
まぁ、ストーリーとは関係ないのですけど!
観て良かった映画です
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