劇場公開日 2014年11月22日

「想いを伝える大切さと難しさ。〝最低男”の成長物語。」想いのこし 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0想いを伝える大切さと難しさ。〝最低男”の成長物語。

2014年11月23日
PCから投稿

泣ける

笑える

幸せ

【賛否両論チェック】
賛:最初はお金のことしか頭になかった主人公が、死者達の想いに触れて変わっていく様子が見事。死んだ者と生きている者との絆にも涙。
否:ラブシーンやポールダンスのシーンがあるので、親子で観るのは不向きかも。

 亡くなって初めて知る家族や仲間のありがたさや、死んだ者の心残りが、伝えられないもどかしさと共にひしひしと伝わってきます。そんな中で、始めはお金のためだけに動き、それ以外のことには全く無関心だったガジロウが、ケイ達の想いを知り、伝えていくうちに次第に心揺さぶられていき、最後には自分からユウコと幸太郎のために奔走していく様が、純粋な感動を呼びます。主題歌のHY「あなたを想う風」もストーリーに見事にマッチしていて、感動をより際立たせています。
 〝ポールダンサー”という偏見を受けやすい世界にあって、それでも大切なものを守っていくために必死に生きていたユウコ達の〝想いのこし”を、果たしてガジロウがどのように伝えていくのか。必見です。

映画コーディネーター・門倉カド