「【”例え我が身は滅びようとも大切な人との願いを叶える為に。”拝金主義故に、4人が命を失った事を知った男が、彼ら達の為に行った事。おぢさんは、このような物語には物凄ーく弱いぞ!と思った作品でもある。】」想いのこし NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”例え我が身は滅びようとも大切な人との願いを叶える為に。”拝金主義故に、4人が命を失った事を知った男が、彼ら達の為に行った事。おぢさんは、このような物語には物凄ーく弱いぞ!と思った作品でもある。】
■金と女に目がないダフ屋のガジロウ(岡田将生)は、ある日自分が風に舞った札を追って道に出て、交通事故に遭う。
幸い無傷で助かったガジロウのもとに、その事故で亡くなったユウコ(広末涼子)、ルカ(木南晴夏)ケイ(松井愛莉)、ジョニー(鹿賀丈史)たち4人が幽霊となって現れる。
彼女たちはお金と引き換えに、自分たちのやり残した“想い”を叶えてほしいとガジロウに半ば強制的に懇願する。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
1.今作は、岡田将生演じる拝金主義の駄目男ガジローが、心の片隅に善性を持っており、自分の為に世に未練を残した男女たちの想いを叶えて行く。
・それは、結婚間近だったルカ(木南晴夏)の想いを果たすために、ルカの恋人と結婚式を挙げたり。
・野球部のマネージャーだったケイ(松井愛莉)が好きだった、キャプテンの最期の試合を応援し、見えない筈のケイに野球部員たちが、試合後に感謝の意を表したり
・元、消防士で、事故で亡くなる前は、ユウコや、ルカや、ケイの副表としてのポールダンサーを支える立場にあったジョニー(鹿賀丈史)が、街中で起こった火事を、的確な指示をガジローに言い、火事を最小限に防ぎ、消防士から敬礼されるシーン・・。
ー ユウコ(広末涼子)、ルカ(木南晴夏)ケイ(松井愛莉)、ジョニー(鹿賀丈史)は生きている人間からは見えないが、ガジローだけには見える設定が良い。
そして、ユウコ以外は、ガジローの頑張りもあり、天国に召されていく・・。-
2.最後に残ったユウコの息子は、亡き母がポールダンサーであったことを、旧友から揶揄されながらも、施設に入る事を拒否し、一人で生活をする。だが、そのような事はいつまでも続く事はないが、それまで拝金主義の愚かしき男だったガジローが、何を思ったか、亡き母が働いていたキャバレーで、ポールダンサーとして、踊るために練習を積む。
ー ガジローがヘラヘラしながらも、ユウコたちの仕事が如何に大変だったかを、自ら知り、ユウコの息子へ”お母さんたちは、頑張って居たんだ!”と伝えようと思ったのであろう、ガジローが自らの拝金主義の生き方以外の、キチンと足が付いた仕事にに対する畏敬の念を持ったシーンだと思った。-
<ユウコの息子は、ガジローの誘いにより、母がポールダンサーとして働いていた店でガジローがポールダンサーとして躍るシーンを観るが、彼の瞳には母の姿が映っていた・・。
ユウコの息子はガジローに連れられ、施設に入所するが、そこには可愛い女の子がいて、ガジローが、”教えてあげるよ‥”と言うと、ガジローの頭には、インコの糞が・・。
哀しき物語ではあるが、コミカル要素強き作品。
今作は、愚かしき拝金主義の男、ガジローの成長物語でもある。
それを、岡田将生さんが、絶妙に演じている。この人が演じると、嫌みが無いのである。
おぢさんはな、このような物語には物凄ーく弱いぞ!と思った作品でもある。>