幻肢のレビュー・感想・評価
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とり返しがつかないことをしてしまった後悔からのジェットコースター
てっきり友人たちがその表情から黒幕だとおもっていたが、いいやつだ。
彼女がいい!
エンディングに流れた「さめざめ」の曲がいい。
島田荘司原作としては意外に普通
ミステリー作家の島田荘司が原作を書き下ろした映画です。事故で恋人の遥を死なせた雅人が遥の記憶を失い、その治療により遥の幻を見るという話です。 脳科学を扱っているあたりは島田荘司らしいですが、ミステリーというよりは恋愛映画的なテイストです。 悲劇的結末と思わせておいて、意外なハッピーエンドで、島田荘司の原作としては普通の映画に仕上がっています。
ミステリー的なハラハラ感
オチはどうなるんだろう?と気になって、夢中になって観ていました。
ミステリー的なハラハラもあって面白かったです。
印象深いストーリーで、ずっと忘れないと思います。ラストは「良かったなぁ」という感じでした。
あと、個人的には、谷村美月さんのファンなので、非常に可愛らしく良かったです。(あんな恋人が欲しい(笑))
試写会にて観賞
ミステリー作家「島田荘司」の構想のもと監督「藤井道人」さんが映画化。後に島田荘司さんが小説化という映画が先で後から小説ができるという珍しいケース。内容としては、TMSという脳に磁気刺激を与えて、大切な人をなくしたという記憶により鬱状態に陥っていた人を、脳に大切な人が現実にいるという錯覚を与え、鬱から立ち直らせるという内容。試写会では、島田さんがゲストとして、トークする機会があったが、幽霊という現象は脳が引き起こした錯覚なのでは?という着想のもと、脳の未知なる可能性を話していた。それがいわゆる「幻肢」なのだと。幻肢の意味はググってください。
そんな感じの説明を映画が始まる前に聞いて、いざ映画を観ると、まさに話してた通りのことをもう一度、丁寧に説明され(演じるというより)、あれ?再現VTR見てんのかな?と思うぐらい話が分かりやすく作られていた。良くも悪くも真面目で丁寧で忠実に作家の構想を映画として反映させることだけに重きがおかれてる気がして、ユーモアの欠片もなかった。それもそのはず、この監督は撮影前、原作者である島田荘司さんとどう映画化していくかというアイディアを二人で吉祥寺という街をロケハンしながら膨らませていったらしく、そんなことしたら映画に関しては素人の作家の一辺倒の考えだけ生かされ、若い監督のセンスは、大御所有名作家の前にひれ伏し、自分なりのこだわりをもった作品に出来なかったのではないかと勘ぐってしまう。そもそもこの監督の作品を見たことがないので、もともとこういう真面目な説明映画しか作れない方なのかもしれないが、そのくらい丁寧に作ったのが裏目に出て、ストーリーに広がりがなく、TMSメーカーの企業CMなのかなと思うほどだった。
おそらく、作品の資金がなかったからというのも映像が貧相になってしまった一因だと思うが、一番の問題は明らかに脚本のブラッシュアップが足りてないことだと思う。
あと、なんかこの内容もしっくりこない。
主人公は自らの鬱を克服するため、TMSを受けたはずだった。それが、記憶を取り戻し、真実を暴くみたいな展開になっていき、主人公が事件のその日何があったのかにフォーカスが当てられ、そもそも何故TMSを受けたのかが、ないがしろにされているのが引っかかって、なかなか感情移入できなかった。話に無理が生じているのにもかかわらず、ラストの結末に向け、無理矢理ネガティブな関係を詰め込んで、最後のどんでん返しであっと言わせたかったのかもしれないが、真実を知る=鬱を克服するの流れが全く読めず、だったらミステリー作品として、記憶をTMS(のようなもの)を通して、取り戻させ、真実を暴くみたいな映画(しかしこのようなストーリーは既出している)の方が良かったのでは?とも思えた。途中、血だらけの彼女が出てきた時点で迷走している感が出ており、思わず俯いてしまった。
もう1つ疑問なのは、主人公は彼女がいないと自覚していながら彼女と接することで心に平穏を感じているという設定。これほど、心に負担がかかることはないのでは?とも思ったのだが。。。現実には彼女はいないんだと、幻想の彼女が消えて我に返った時、死にたい衝動に駆られたりはしないのだろうか?
ちょっと話に無理があるんじゃないかな~。
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