「雰囲気悪い」悪童日記 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
雰囲気悪い
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双子の少年が戦争時代をサバイバルするために、苦痛や空腹に耐えるための特訓をするというのがすごく面白いし、胸打つのだが、描写が非常に淡々としているためか、あんまりエキサイティングじゃない。フラットというか突き放した目線で描いているため、全然お涙ちょうだいではなく、応援したい気持ちにもあまりならなかった。
子供の無知で、お姉さんを爆弾で殺しかけたりと残念な行動をとってしまうし、お婆さんともお互い心の通わせ方が下手すぎて、お互いつらそうだった。お父さんに見せるために日記をつけていたはずなのに、戦争から戻ったお父さんには全然なつかず日記もみせなかった。お父さんもお父さんでお婆さんにろくに挨拶せず感じが悪かった。あの国はそういうのが常識なのだろうか。「挨拶がない」と文句を言う場面はあったのだが、誰もまともな挨拶をしている場面がなかった。
お婆さんの死に方がとても潔くてかっこよかった。
となりの女の子が泥棒で三口で、レイプされて死んでしまうとか、行き倒れの人が後で凍死してるとか、非常に容赦ない描写はよかった。お父さんが地雷で死んでしまってその後双子が別々の方向に行く場面はうとうとした。
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