おやすみなさいを言いたくてのレビュー・感想・評価
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見終わってから、、、
見ているときは夢中になって、食い入るように画面を睨み付けるほどなんだけど、、、
振り返ると、報道カメラマンが無私の精神で写真をとりつづけることはあり得ない!自分のアドレナリンがなければ、そんなことできっこない、それなのにこの映画では正真正銘美しい動機。
さらに、主人公の報道カメラマンの住居やもと夫の住まいが不自然に素敵なのは、そんな生活を犠牲にしてまで奉仕している様子を際立たせるためなのか。あくまでも、傍観者の姿勢が苦しい。
さらに言えば、そんな報道カメラマンが家族を持つことは考えられない。
いい映画かもしれないけど、西洋社会の意図せぬ傲慢さがあとあと心をさす辛い映画。
家族を犠牲にしても伝えたいこと
報道カメラマンの女性が、家庭を犠牲にしながら仕事を続けるか、それとも家族のために仕事を辞めるかという選択に迫られるという話。
良い映画だった〜。
お母さんに家にいて欲しいと願う家族の気持ちは分かるけど、世界で起きている紛争地帯の現状を伝えられる人は、世界でもそう多くはない。
「世界にこの現状を伝えなければ」という使命感が、彼女の本来いるべき場所へと導いていく。
たとえ、その選択が家族を失うことになっても。
戦場という現場にたどり着いた瞬間に獲物を捕らえたハンターのごとく、鋭い目つきになるビノシュの演技はさすが。
今の時代、多くの人に見て欲しい映画。
「おやすみなさいを言いたくて」の映画を観て・・
ネタバレになるかも・・
アフガンでイスラム教の儀式の後、爆弾を身体中に巻き付け、自爆テロに向かう現地の女。その車に同乗して、カメラを向け写真を撮り続ける女性報道写真家の主人公。車から降りるも爆発で吹き飛ばされ、ドバイの病院で目覚めた。アイルランドの家族の元に戻るも、命の危険にさらされた主人公は紛争地に戻ることを止め、しばらく家族と過ごす。ある日、長女とケニアの難民キャンプに旅行するが、そこで突然銃撃戦が始まり、再び命の危険にさらされる。そして主人公の彼女に再び報道写真家の血がわき上がる。女性が命懸けの仕事にかけた情熱と家族への愛情が果たして両立出来るか難しい問題である。主人公の彼女は再び紛争地で報道写真家としてカメラを被写体に向けていた・・
安全なところから見てる自分
ただただ戦場の悲惨さを安全な場所から見て考える、あたしのような人間は、行く人の事を、自分の感覚で計っても説得力はないだろう。
何を感じるか、それは、見捨てられた土地へ行き世界に情報を伝える人への感謝だ。
イラクから帰る飛行機で、家に帰る事を喜んでいる人は、一人もいなかった。と前に読んだ事を思い出す。
アフガニスタンなどの国へ行き、帰国したアイルランドはまるで別世界だ。だが、彼女はそこにいる事で、より強く葛藤を感じ続ける。何故なら、そこでは紛争地域など忘れ去られている日常があるからだ。怒りは増し、自分のやるべき事をやらなくては、どう抑えて良いのかもわからない。
ラストの事が印象深い。
ああいう時ジャーナリストは、どうすべきだろう。
主人公を見てて思う。動揺せず冷静にいる人など滅多にいないだろうと。色んなジャーナリストの話を見ていると、彼らは動揺し恐怖し悲しみ、そして怒りを覚える。それが、その人の仕事に様々な影響を与え、そうした経験が、もしかすると、彼らの説得力になったり、作品から与える影響力などになるのかもしれないと思った。
最初の自爆テロで、みんなに危ない!と叫んでたが、そうして良かったのだと思う。彼女は、自分が殺したと悔いていた。途中まで付いて行くといったのは彼女だが。
どんな事情があるとかにせよ、ただ無実の市民を無差別に殺すテロになんの大義も意味もない。綺麗事など通用しない。だが、そんな事がどうしただろう。どうであろうとテロは卑怯そのものだ。
自爆テロを強要されて犠牲になる子供は実際にいる。最近は遠隔操作で離れているやつが爆破するとメディアが伝えている。
アフガニスタンでは、爆破を強要された小さな子が助かっていたのも、ちょっと前の話だ。
アフガニスタンには、国をよくしようと命懸けで闘っている女性たちもいる。
そういうことを思い出したりする。
で、何より素晴らしいのは、監督の自伝的な作品であると言う点。
もう一つは、本当にカブールを撮っている点だ。
他の映画では、モロッコ(今回の作品でもモロッコはロケ地の一つ)が多く、この映画を見ていると、これカブールじゃないの?ってちょっと驚いた。確かな事はわからない。気になるから調べたところ、映画関係のサイトで、ロケ地にカブールが書いてある。
監督の経験からも、カブールを撮らないわわけにはいかなかったのではないかと思う。
ラストの曲も素晴らしい。
夫にあまり同意できなかった。
ケニアとスーダンの国境近くだったっけ。
夫も行けば良かったのにって、ちょっと思ったりした。
あたしが知る事が出来る、それも安全なところで、この事に感謝する気持ちになった。
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