「やり場のない感情。主人公が最後に下した決断とは。」ファーナス 訣別の朝 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
やり場のない感情。主人公が最後に下した決断とは。
【賛否両論チェック】
賛:全てを失い、最愛の弟までも奪われた主人公が、最後の最後で選んだ結末が見どころ。
否:弟の死を「身から出た錆」と感じてしまうと、全く感情移入出来ない。殴り合いのシーンや殺害シーンなどもあり。
この映画1番の注目は、まさしくラストシーンです。真綿で首を絞められるように、運命に幸せを徐々に奪われていき、極めつけに最愛の弟を奪われた男が最後に下す決断に、深く考えさせられるものがあります。もちろん賛否はあるかと思いますが、そうした議論があることも引っくるめて、イイ終わり方といえそうです。
ただ、そうした主人公の感動的な姿も、
「そもそも弟が転落していったのは、自分のせいでは・・・?」
なんて思ってしまった日には、全く感動出来なくなるのもまた事実。良くも悪くも、好みは分かれそうな作品です。
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