「アガんねぇ〜」寄生獣 完結編 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
アガんねぇ〜
「寄生獣 完結編」見ました。
4/25の16:45〜、TOHOシネマズ上大岡での鑑賞。劇場内は高校生くらいの若者たちが多かったです。愚痴らせてください。上映中、終始ペチャクチャ喋りまくるバカな若者は映画館に来ない方がいいですよ。お前らみたいな非常識な連中のおかけで1800円を無駄にしたと思う人もいるんだから。隣の奴も隠して持ち込んだのか分かんないけど、キャラメルコーンの袋をバリバリ開けてポリポリ食うのも、家でDVD見てんじゃねぇんだから考えようぜ。マジで集中できなかった。
はい、寄生獣前編は本当におもしろかったです。スピード感も迫力も十分だった。確か☆4をつけた記憶がある。今作は、もちろん最高だった前編の結末を見れたのでおもしろかったんだけど、ちょっと気になる部分が多かったです。
端的に言うと。
・話のダラダラ感
・後藤戦のあっさり感
・2段構えのラストのテンポの悪さ
・劇場に家族連れが結構多かったから、橋本愛の処女っぽい喘ぎはダメ
まず誰もが首を傾げたと思うけど、前作で染谷将太がミギーの細胞を取り入れて凶悪になって話が終わったけど、今作が始まるとその凶悪さが無くなってる。前作と今作の間に何が起きたのかは知らないけど、意味が分からないよ。あとは全体的に話がかなりダラダラ進みますよね。深津絵里の心の変化や、染谷将太と橋本愛の熱愛などの絆描写に力を入れたんだろうけど、悪役そっちのけですよ。絆描写は結構だが、上手いこと悪役が絡まないから全然上がらない。事実、途中染谷将太とか橋本愛が長い事出てこない時間がある。悪役が上手い事絡まないのには理由があって、それは悪役の具体的な悪業を見せないからだと思う。前編だと東出昌大が美術室で残虐非道な行為に及ぶし、実際あそこは見せ場としてしっかり上がる。今回はそういう場面がない。浅野忠信の強さもなんとなく見てて分かるけど、「特殊部隊が全滅だと?!」みたいな一言で片付けられてると言ってもいいでしょう。
ただし浅野忠信の雰囲気はやっぱり仕上がってる。こいつ強ぇ感がしっかり出てる。でもやっぱり、浅野忠信が特殊部隊を一撃かつ一瞬で片付けるみたいなブッ飛んだ描写は必要だった気がします。じゃなければ浅野忠信VS染谷将太をもっとしっかり見たかったなー。浅野忠信が間抜けにしか思えない決着の付き方も全く納得できないしね。
で、その壮絶風な浅野忠信戦が終わっての新井浩文戦ですよ。全然いらないし、テンポが悪すぎるよね。浅野忠信の後に新井浩文見せられても上がらないし。まず、ずーっと手枷足枷で拘束されてた新井浩文が最後にしれーっと街にいるのはどう考えてもおかしいし、説明してくれてない。100歩譲って新井浩文が自由を得たとして、新井浩文が浅野忠信戦を陰から見てて、その流れで染谷将太と対峙するとか。そのくらいシュっと話を進めて欲しかったなー。この映画で唯一あがる場面は、ミギーとシンイチが一緒に味噌汁を作る場面かな。結構笑ってるきゃくもいました。ただし、豆腐と長ネギを入れた直後に味見するのはナンセンス。せめて長ネギ入れたなら少しは火にかけなきゃね。
深津絵里の「これ以上我々をいじめるな」みたいなセリフ・展開も、ズッコケたくなる超展開ですよね。あいた口がふさがらないとはこの事で、全くもって理解に苦しむ割には完全ドヤ顔だから、もう笑うしかないですよね。
映画ポスターに関してもどうしても許せない事があります。阿部サダヲが顔出ししてる事です。これはドラえもんの映画ポスターに大山のぶ代が載ってる様なもんですよ。ちょっとこれを良しとした製作陣の神経を疑わざるを得ないですよね。
あと完結編で気になった事です。ミギーの陽気さですよ。悪役側のパラサイトは言葉遣いも下手だしほぼ棒読みなんだけど、ミギーは異常に言葉が上手いし明るい。強いとされる深津絵里や浅野忠信も話すのが上手いから、ミギーも強いって事だとも受け取れるけど、何の説明もないのは残念。
すいません、揚げ足取り。
スゲーと思った所ももちろんあって、やっぱり実力派俳優たち(橋本愛を除く)の演技は安心して見られるなーという所。大森南朋、深津絵里、國村隼などは良かった。
簡単に言うと、もうすぐ上がる場面来るよね?もうすぐ上がる場面来るよね?もうすぐ上がる場面来るよね?って思ってたら終わっちゃった感じです。個人的に山崎貴の株が上がりつつあったので、残念でした。
人が多い週末の鑑賞は避けた方がいいですよ。
>やっぱり実力派俳優たち(橋本愛を除く)の演技は安心して見られるなーという所。大森 南朋、深津絵里、國村隼などは良かった。
そうですね、キャスティングはベストでした。橋本愛さんも体を張って頑張ってまし
たが、余り評価されないようで気の毒な事です。東出さん共ども今後に期待したいで
すね・・・・