「邦画のトップランナー、でその実態は…」寄生獣 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
邦画のトップランナー、でその実態は…
本当に、観る前の心からの不安を上手に払ってくれた点で、☆+半分の一本。
人格成長期に正に直撃した、棺桶に入れて頂きたい位の大事な作品の映画化。
原作を読んだ事無い世代には良い入口に成ってたし…
大傑作の原作故に、既読の方々各々の思いはあろうでしょうが。
ワシ個人の思い入れを別にしても、「再構築」という点では本当に上手く仕上げてる。
CGの甘さ(「白組」さん…いい加減頑張れ!涙)や、原作を知らない「ゆとり世代」を意識したであろう主人公の描写とか。
うん、納豆みたいな映画だな…
匂いで苦手は解るけど、食べたら意外とイケる。
ただパラサイト役がことごとく無いのは特記。
ミギーにせよ、深津氏にせよ。
本人を貶す訳ではないが、原作の「異物感」を見せ無いのがチンケ、兎に角薄く感じたのがね…
阿部サダヲば大好きなんだけどさ、劇団上がりで勢い演技が売りの方に、ミギーのそもそもの魅力がすり替えられてるし。
深津氏もね、個人が悪い訳ではないのに…
監督、「それじゃ駄目!」と言わなかったのが不思議。
「感情よりも事実と結果」、例えば「今日親が死んでも、それはそれでその晩に呑みに行く」
甘い観測で言ってもその程度の冷えた感じが、欲しかったのが1番。
後から幾らでも人間臭くできる糊代があるんだから!涙
いや、原作のテーマとかどうでもいいのか。
うん、なんとなく解るけど…
ともあれ。
原作世代には若い感覚の試金石。
未読世代には、ルーツを考え辿れる様にする…
啓蒙の作品。
でもこれ観る時間と金で、台湾作品見た方が何十倍も良い体験出来るんたよね…
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