劇場公開日 2015年8月5日

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「『1』以降では薄くなった要素を見事に復活させた!」ジュラシック・ワールド 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0『1』以降では薄くなった要素を見事に復活させた!

2018年7月3日
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鑑賞方法:TV地上波

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歯止めという言葉をまるで覚えない人間たち、ホイホイと釣られていく人間たちの好奇心。『1』はそこから招いた末路を恐ろしく描きながら、エンタメを忘れない、とにかく見事な作品でした。

ただ『ロスト・ワールド』ではそれがある種のギャグに下がって(あれはあれで嫌いじゃないけど、後半がほぼ『キング・コング』)。『Ⅲ』は擁護不能なぐらいにお粗末な出来映えすぎて、今回の新作には期待半分不安半分。おまけに町山智浩さんのコメントも聞いていたので、自分は楽しくみられるのか、かなり心配していました。

そしたら見事に裏切りました!『1』以来の大スケール、自然を支配できる自惚れ。皮肉な視点が人間ドラマとアクション場面を映えさせるし、旧3部作にはない「パーク開園」模様が見れた。あれだけでこういう景色になるのかーと満足できたし、非常事態レベルがもう旧シリーズの何十倍。

打開の鍵はT—レックスとオーウェン率いるラプトルチーム。特にブルーは台詞も無いのに伝わるものが伝わってきて、オーウェンとの信頼にも説得力がちゃんとあった。1作ごとにラプトルとの関係性は変わって来たけど、今回でいよいよ味方に転じるなんて、熱すぎる!

中でもクライマックスの大決戦は凄かった。ブルーと王者T—レックスがインドミナスに挑む場面は、『AVP』での初陣を思い出してゾクゾクしたし、あんな燃えるタッグマッチを仕込むだなんて粋すぎる!

1作目の技術に対する警鐘要素は控えめだけど、見事なスペクタクル映画に仕上がってるのは間違いなし!夏の『炎の王国』もスクリーンで見たいなあ!

平田 一