「戦闘シーンは圧巻。撤退の苦難が十二分に表れていました。」ローン・サバイバー Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
戦闘シーンは圧巻。撤退の苦難が十二分に表れていました。
良かった。
ネイビーシールズ創設以来の惨事「レッド・ウィング作戦」を題材とした本作。
中盤以降は山岳地を舞台にした隊員達の撤退が濃密に描かれています。
この戦闘/撤退シーンが特に素晴らしかった。
舞台は山岳地。
山林とは異なり身を隠す場所が極端に少ない。
また生還するためには撤退、つまり下山しかないため常に相手に優位な高場を支配されてしまう。
加えて荒立つ岩場を移動するノウハウも十分には持たず機動力でも劣る。
不利な条件が重なった結果、武器の扱いに秀でた特殊部隊ネイビーシールズとはいえ絶体絶命な局面に。
その絶望的な状況下で隊員達が死力を尽くす姿に息を呑みました。
局面が大きく変わるシーンも壮絶。
山地であるため当然追い詰められれば退路の選択肢が限られてくる。
通常のアクション映画では偶然が味方して一つの見せ場となる場面ですが。
本作では行動と結果が直結する現実が待っています。
リアルな音も相まって壮絶な場面になっていました。
また撤退に至るまでの過程の描き方も良かった。
冒頭から特殊部隊ネイビーシールズの紹介から始まり。
中盤までは作戦の進捗を通して登場人物達の性格や関係性を丁寧に描いています。
観る側は彼等のファミリー感を強く受け止める…が故に中盤以降の展開に感情を揺さぶられます。
戦闘の壮絶さを濃密に描いた本作。
敵味方関わらず戦闘に伴う緊張感や痛みが観る側に伝わる作品だと思います。
中盤の或る決断、また終盤の或る展開について行動の理由とその結末を踏まえて自身なら…と考える切欠としても良い機会だと思います。
オススメです。
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