「王侯将相 寧(いず)くんぞ、種あらんや」項羽と劉邦 鴻門の会 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
王侯将相 寧(いず)くんぞ、種あらんや
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映画「項羽と劉邦(鴻門の会)」(ルー・チューアン監督)から。
歴史を紐解いていくと、どこぞのテレビ番組ではないが、
「その時、歴史が動いた」と思われる軍議・宴席などがある。
日本でいえば、有名な関ヶ原の合戦よりも、
織田信長の跡目を決める「清須会議」だったりする。
中国の歴史では、項羽軍営の催した「鴻門の会」、
これにより、項羽と劉邦の位置づけがはっきりし、
項羽の家臣だった韓信が項羽を捨て、劉邦を選んだ。
たぶん、劉邦の不思議な力に引き付けられたのだろう。
この作品で何度か使われたフレーズを、気になる一言にした。
「王侯将相 寧(いず)くんぞ、種あらんや」
読みは「おうこうしょうしょういずくんぞしゅあらんや」
意味は「王や諸侯、将軍や宰相・大臣などになるのに、
決まった種(家柄)なんかありはしない」ということ。
「家系や血統によるのではないから、
どんな人でも努力や運によって栄達できる」の意。
秦を倒すために立ち上がった農民の首領、陳勝の言葉、とされる。
項羽と劉邦、その関係は非常に面白い。
そして、項羽の軍師であった「范増(はんぞう)」や、
劉邦の軍師であった「張良」なども含め、
「軍師・参謀」と呼ばれる人たちの心の動きも複雑である。
それにしても、どうして同じような人間関係や事件が、
世界の各地で起きるんだろう、不思議だなぁ。
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