「敢えてフィルム撮影されていることが最後にガツンと効いてくる号泣必至のアラフィフ讃歌」アゲイン 28年目の甲子園 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
敢えてフィルム撮影されていることが最後にガツンと効いてくる号泣必至のアラフィフ讃歌
妻を亡くし一人娘とも音信不通の新聞社に勤める坂町のもとへ高校時代野球部のチームメイトだった松川の娘が突然訪ねてくる。震災で亡くなった父の遺品からかつてのチームメイトへの未投函の年賀状27年分を見つけた彼女はその中から坂町の住所を知り訪ねてきたという。元高校球児が母校に集いまた甲子園を目指す”マスターズ甲子園”のスタッフをしている彼女は坂町に参加を勧めるが、坂町には乗り越えられない28年前に起こったある事件があった、というツカミからぐいぐい引き込まれるイマイチパッとしないアラフィフのために作られたアラフィフ賛歌。
敢えてフィルム撮影された懐かしさを伴った陰影の中で光る中井貴一、柳葉敏郎、和久井映見他演技陣の熱演に何度も涙した後に被さるハマショーによる主題歌『夢のつづき』。もう勘弁してくれと懇願したくなるくらいに号泣してしまいました。なぜデジタルでなくてフィルムなのかは最後の最後で俄然効いてくるので、全てのパッとしないアラフィフが観るべき傑作です。
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