「We need you to hope, again. ブライアン・シンガーが監督として復活したX-Menシリーズ7作目」X-MEN:フューチャー&パスト アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
We need you to hope, again. ブライアン・シンガーが監督として復活したX-Menシリーズ7作目
スピンオフのウルヴァリン2作を含めると7作目になり、これまでの総決算的な内容になっています。何だかんだでけっこう作品多いな!しかし、今回は過去と未来とキャラクターが交差して、これまでずっと追っかけてる自分としてはとても楽しめました。
なんと言ってもセンチネルの出てくる絶望感がハンパない!!原作コミックでも強いセンチネル、これまでは第三作目の冒頭、デンジャールームでの特訓の時にちょこっと出ただけだったのですが、今回は最強の敵として存分に暴れてくれます。
元々ミュータント向けに開発されたセンチネルがミュータントを産む人間も標的にして、未来は大変な事になってしまい、それを過去に戻って修正するという、いわばターミネーター的なストーリーなのですが、この原作がコミックで書かれたのは1980年。ターミネーターが制作されたのが1984年なので、こちらがよっぽど古いですね。
話の中心はチャールズ、エリック、レイブンです。ウルヴァリンも出てきますが、あくまでもナビゲーターなポジション。ヤサグレまくって引きこもっているチャールズを引っ張り出す役目です。エリックはやっぱりヴィランが似合いますね。助け出されて共闘するかと思いきや、レイブン殺そうとしたり、センチネル乗っ取って球場破壊して大頭領攻めに行ったりとやりたい放題です。見所が一番多いキャラですね。
でも今回一番のメインはレイブンではないでしょうか?エリックと袂を別った後もベトナムに行ってたり、博士を暗殺しようとしたり、ミュータントの為に孤軍奮闘しています。もちろん演じるジェニファー・ローレンスの人気もあるでしょうけど、前作よりキーキャラクターとして大きく成長した感があります。
新しいキャラとしてはいきなり出てきたクイック・シルバーが良かったですね。原作ではマグニートの子供で、アベンジャーズに出ているクイック・シルバーと同一人物。クイック・シルバーとスカーレット・ウィッチはX-menでもあり、アベンジャーズでもあるので、それぞれ権利が違う2つのシリーズにどっちも出れるという不思議な現象が起こってます。ちなみに妹は赤い服を着てましたが、スカーレット・ウィッチ?それともポラリス?
さて、今作品で出番を殆んど削られてしまったアンナ・パキン演じるローグ。1作目ではメインだったのにドンドン出番がなくなっている可哀想なキャラなのですが、このローグのシーンを追加した「ローグ・エディション」がより深く作品を理解出来て面白かったです。アメコミ映画なのに149分もあるのはちょっと長いですけどね。ローグの登場シーンだけでなく、レイブンとハンクのやり取りが増え、その他にもちょこちょこシーンが追加されてます。そして吹き替えがゴーリキさんから牛田裕子さんに戻ってるということで吹き替え好きな方にもオススメです。
古今東西のキャラが出るのでアメコミファンはもとより、これまで映画でX-menを追っかけてきた方もきっと楽しめる今作品。さすがに一見さんお断りですが、好きな人には満足の行く仕上がりになってました。