「クイックシルバー最高っ!クイックシルバー最高っ! …あとは割とどうでも良いけどね😐」X-MEN:フューチャー&パスト たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
クイックシルバー最高っ!クイックシルバー最高っ! …あとは割とどうでも良いけどね😐
スーパーヒーローチーム「X-MEN」の活躍を描くアメコミアクション映画『X-MEN』シリーズの第7作にして、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』(2011)から始まるX-MEN創設から今に至るまでの物語、通称「ビギニング・トリロジー」の第2作。そして『X-MEN』初期三部作の続編でもある。
「センチネル」というロボットにより、人類とミュータントの両方が絶滅寸前に追いやられてしまっているという危機的現実を変える為、ウルヴァリンが過去へとタイム・スリップし、未来を変えるべく奮闘する…。
監督に『X-MEN』シリーズの初期2作を手がけたブライアン・シンガーが復帰している。
○キャスト
ローガン/ウルヴァリン…ヒュー・ジャックマン。
チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(青年期)…ジェームズ・マカヴォイ。
エリック・レーンシャー/マグニートー(老年期)…イアン・マッケラン。
エリック・レーンシャー/マグニートー(青年期)…マイケル・ファスベンダー。
レイヴン・ダークホルム/ミスティーク…ジェニファー・ローレンス。
オロロ・マンロー/ストーム…ハル・ベリー。
キティ・プライド/シャドウキャット…エリオット・ペイジ。
ハンク・マッコイ/ビースト(青年期)…ニコラス・ホルト。
新たなキャストとして、エネルギー吸収能力を持つミュータント、ビショップを演じるのは『最強のふたり』『ムード・インディゴ うたかたの日々』のオマール・シー。
製作総指揮はスタン・リー。
前作『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』で監督を務めていたマシュー・ヴォーンは、本作では原案としてクレジットされている。
「プロフェッサーX!?殺されたんじゃ…。」
「残念だったなぁ、トリックだよ。」
まさかプロフェッサーXが生きていたことに対する説明やフォローが一切ないとは…。恐れ入った。
「ローガンのアダマンチウム製の爪!?殺されたんじゃ…。」
「残念だったなぁ、トリックだよ。」
まさかローガンのアダマンチウム製の爪が復活していたことに対する説明やフォローが一切ないとは…。恐れ入った。
「ローグ!?力を失ったんじゃ!?」
「残念だったなぁ、トリックだよ。」
以下略…。
と言った具合に、『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013)から本作までの間に何があったんだっー!?と叫びたくなるほど、色々と変貌を遂げている『X-MEN』ワールド。
全然知らん人たちが仲間になっていて、壁をすり抜けられるだけの能力だったキティちゃんが、とんでもない力を手に入れていた…。
いつのまにやら『ターミネーター』(1984)みたいなことになっているという、この観客置いてけぼり感には『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012)を初めて観た時と同じような気分を味わえた。
同じマーベル・コミック発祥のシリーズ「MCU」が極力矛盾が起こらないように努力しているのに対し、『X-MEN』シリーズはそんなの関係ねぇ!とでも言わんばかりに作品間の整合性を無視して物語を進めている感じがする。
まぁそれが『X-MEN』シリーズの特徴でありチャームポイントなのかも知れないけど、もう少しなんとかした方が良かったよね…。
こんなことを続けていった結果、現在『X-MEN』シリーズは完全に死に体になっています。まさかこれはウルヴァリンが過去に戻って『X-MEN』シリーズをやり直すという伏線…?
正直な話、なんか物語が進むにつれて一体何をすればミッション・コンプリートになるのかよくわからんくなっていった。というか、ウルヴァリン自身もよくわかっていなかったんじゃないかと思う。
結果的に上手くいったからよかったけど、ミスティーク話し聞けって!マグニートーいらんことするなって!
本作の若マグニートーは本当に要らない子だった。頑張ってこいつを脱獄させた意味とは一体?『ファースト・ジェネレーション』ではあんなに魅力的だったのになぁ〜😩
あと、いくらなんでもウルヴァリン活躍しなさすぎじゃないですかね…。
PTSD起こしたり、アラジンばりにぶっ飛ばされたり…。もうちょいウルヴァリンのバトル的な見せ場が欲しかったところです。
とまぁ色々と書いたけど、過去シリーズと現行のプリクエルシリーズをくっつけちゃおうという意欲的な構成は中々に攻めているし、面白い試みだと思う。
ルーク・スカイウォーカーが過去に飛んで、アナキンに「このままだと父さんはダーク・サイドに落ちるから、一緒にパルパティーンをぶっ潰そう!ついでにジャー・ジャー・ビンクスも始末しよう!」と提案するという感じの物語ですもんね。なんかこのスター・ウォーズめっちゃ面白そう。
シリーズ物の映画は数あれど、こんな構造の作品はほとんど無いと思う。そういう意味では、本作は大いに評価されるべき作品であると思う。
本作の最高の魅力!それはやっぱりクイックシルバー✨
もうこのクイックシルバーの活躍が観られただけで満足っちゃ満足。あとははっきり言ってオマケです。
「MCU」のクイックシルバーは微妙なキャラクターでしたが、本作の彼は登場時間こそ短いものの、その強烈なインパクトでこの映画のインプレッションを全て掻っ攫っていった。
実はこの映画ってクイックシルバーをパリに連れて行っていればそれで解決していたよね。あと、ウルヴァリンが現実世界のクイックシルバーと知り合いだって設定だったけど、過去作にクイックシルバー出てきていないよね。こういう設定の甘さが『X-MEN』シリーズのダメなところだよね。
今回『ローグ・エディション』というディレクターズ・カット版で鑑賞したのだが、とにかく長かった…。150分は長い💦体感時間としては『アベンジャーズ/エンドゲーム』の2倍くらい。もう少しコンパクトにまとめて欲しい。
設定は面白いんだけど、それを上手く活かしきれていないと感じた。そんなに悪くないし楽しいところもあるんだけどね。
端的に言って60点くらいの映画。まぁ『X-MEN』シリーズって全部そんな感じなんだけど😅