「一場遊戲一場夢。」イロイロ ぬくもりの記憶 Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
一場遊戲一場夢。
舞台は1997年・アジア通貨危機時代のシンガポール、一般的な共稼ぎ家庭、一人息子、妊娠している母、そこに雇われたフィリピン人メイド。
17年前だから、今とは随分趣きが異なるんだろうけれど。
異邦人に対する先入観(偏見)というのは、どの土地でもみられることで。生きていくために、国の外に出る選択をせざるを得なかったテレサ。
嫌がらせをしていた一人息子も、いつしか心を許すようになっていく様、色々な物事をグッと呑み込んで職務を遂行するテレサの人間臭さ、自国経済の暗雲に晒され翻弄される普通の人々の暮らし。
異文化が接触することに伴う化学反応、温かさ、ほろ苦さを感じることができる作品。
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