「トンネルでパラレルワールド入れ食い状態」ザ・ドア 交差する世界 かちかち映画速報さんの映画レビュー(感想・評価)
トンネルでパラレルワールド入れ食い状態
設定は面白いけど雑。誰でも簡単にトンネル使えるからパラレルワールド入れ食い状態。トンネルの希少価値がなくなって、中盤以降は驚きが薄れてハラハラしなくなった。トンネルくぐれる条件あったり、もっと見つかりにくい所でも良かった気がする。
最後の攻防戦を見るかぎり、街のほとんどが向こう側の人だったみたいね。向こうで人生に絶望してる人多かったのかな。まあ、こんだけトンネル使いやすかったから気軽に来ちゃうよね。
察しがいいね、レオニーちゃん。
父が本物でないと見抜き状況を一瞬で把握。さらには偽父を本物父として認める懐の太さ。天才少女ですかアナタは。この映画で1番マトモな人間ですわ。こりゃあ周りがほっとかないね。
こっちの世界で生きていく。最後は本物のダビッドとマヤが並行世界で生きていくことに。これはハッピーエンドだと思う。ダビッドはレオニーの死を受け入れ妻と向き合い、マヤはダビッドの罪を許してお互い分かり合えたから。ダビッドが偽マヤとレオニーを逃したのは彼なりの償いだったのかもね。
向こうの世界でマヤとレオニーは幸せに暮らしていけると思う。マックスはレオニーに懐かれてるしマヤを大切にしそうだから。何度かマックスがレオニーと遊ぶ所を、ダビッドが見つめるカットがあった。この時にマックスにならレオニーを託しても良いと思ったんじゃないかな。
もし、ある日私の近くにトンネルが現れたら行ってみたい。ただ、どんなに今の人生に絶望してても自分を殺してまで新生活を手に入れたいかと言われると躊躇う。
みんな平気で自分を殺してるけど、私だったら自分の顔してる人間を前にしたら殺せなくなるだろうから。それだったら苦しくても今こっちの世界で生きる方がマシだ。