「未来を救うは…」トゥモローランド 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
未来を救うは…
ウォルト・ディズニーが夢見た未来都市計画。
監督はブラッド・バード、主演はジョージ・クルーニー。
話題に事欠かないディズニーの最新話題作。
一体どんな映画なのか前々から気になっていた作品。
知的好奇心をくすぐるSFアドベンチャー?
夢の世界へ連れて行ってくれるファンタジー?
あまり予備知識を仕入れないで観に行って来た。
まず、イマジネーション溢れる未来都市のビジュアルにワクワク。
先鋭的デザインの超高層ビルにレール、人や車が空を飛び…誰もが想像した未来世界がそこにあった。
まるで、藤子・F・不二雄の作品に出てくる未来世界を実写化したよう。
背負って空を飛ぶ事が出来る小型ロケットや不思議なピンバッジなどのアイテムや、クルーニー演じるフランクのからくり屋敷のような家も楽しい。あのレトロおもちゃ屋は行ってみたくなる事必至。
世界各地にあるトゥモローランドへの扉、未来都市にまつわる都市伝説も興味津々。
所が後半、話がちょっと壮大に、テーマも豊富になり過ぎた。
内容に触れる事になるので詳しく書けないが…
人類滅亡の危機、未来を救う…などメッセージはイイ。が、
ファミリー向けにしては深刻な要素もあり、大人向けにしては子供向けな箇所もありでどっち付かず。
それから、またしても日本の宣伝の下手さが露見してしまった。
ディズニーランドが関係あるような宣伝の仕方だけど、ディズニーランドはほとんど関係なかったような…??
また、劇中ウォルト・ディズニーの名も一切出てこないが、これは監督が敢えてそうしたらしい。
ジョージ・クルーニーは元より、二人の美少女に注目。
トゥモローランドへ誘われる好奇心旺盛で活発な女子高生ケイシー。演じたブリット・ロバートソンはジェニファー・ローレンス似のなかなか綺麗な女の子。
ケイシーをトゥモローランドへ導く謎の少女アテナ。演じたラフィー・キャシディはそのそばかす顔も含め往年のディズニー実写映画に出て来そうな可愛らしい女の子。
昨今日本で大ブームになっている楽しいディズニー・ファンタジーを期待すると戸惑うのは明らか。
でも、ディズニーの精神が無い訳ではない。
夢、希望、勇気…。
先人たちが夢見た未来。
それは、信じる心と可能性の中にある。