「ドロップは大人の味!?」大人ドロップ キース@Keithさんの映画レビュー(感想・評価)
ドロップは大人の味!?
この世代の男女の思想の差や言葉の使い方の違いがヒリヒリと伝わってくる作品で、要所要所で心に刺さるセリフがいくつも出てきて、自分も青春時代に回帰できる作品だったと思う。
「まずは足元を見てごらんよ!」「泣きたい時に泣けばいいよ」「世の中と和解する」「書いたものは残ってしまうから、誤解も深いものになってしまう」など名言と思える響く言葉が多いのがこの作品の特徴だが、大人なら言わないような表現や言葉だったり、何気なく発した言葉が実は相手にはすごく重い表現になってたり、感受性がバラバラだった思春期の微妙な距離や関係性を繊細に表現した数少ないタイプの青春映画でした。
池松壮亮や橋本愛もよかったのはもちろん、小林涼子もすてきな演技だったが、きっと女性からしたら野中春というキャラはほぼ存在しないと否定されそうで、そう考えたらこの映画ってやっぱ男性目線の作品なんだろうなって思えました。
肝油ドロップのようにすぐに溶けてなくなってしまうセンチメンタルな描写の作品で、個人的には心に残る好きな一本です。
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