レッド・ファミリーのレビュー・感想・評価
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深いテーマのコメディ
本人達は大真面目にしているのが観客からみれば「そうそう北って。。。」ってあるある感じで観れるので可笑しく観れるのですが、スパイなので「ばれる?ばれない?」のサスペンスもあるのでドキドキしながらも観れます。
前半はそんな感じで楽しいのですが、後半からは同じ事をしているのに深いテーマになっていき、自分にも当てはまるところが増えていき、ある役者さん同様にお腹に塊をかかえてしまいます。。。
いぁ、深いですね。ここで描かれている家族の定義とは?は北に限った事じゃないですよね。
私は単身赴任しているので、これも一種の「離れた家族の為に。。。」です。
もちろん全然立場は違うので、観た人で「一緒にするな」と思われるかもしれませんが、、、でも、私には広い定義で捉えれば同じ想いを馳せる人達です。
明日からも「あぁ、家族に会いたいなぁ。」と想いながら離れた地で家族の為に仕事頑張ろ!
アカも人間
変なバランスのブラックコメディ。笑っていいのか、考えればいいのか、どっちの反応をしても正解!って感じの雰囲気で終盤まで行く。でも、扱っている内容はドスンと重たく、仮に笑ったとしても後からじわじ効いてくる。ボディブローのよう。
ラストはかなり良かった。心情的にも、物理的にも一つになった家族が、最後に行った劇は、あまりにも下らなく、あまりにも切なく、あまりにも愛に満ちている。泣けた。
最後の最後に小さな光を残してくれている点は大きな評価ポイント。悪も完全な悪ではない、ということを表現していて、この映画のテーマとも一致する。さすがは、キムギドク。
素晴らしい脚本と内容
他の方のレビューに書き尽くされましたが、やはり隣り合う家族の対比が素晴らしい。
歯に衣着せぬ韓国らしい言動と抑え付けられた工作員。
工作員も万能ではなく人間。
テンポも良くて良かったです。
見ごたえがある
何でだろう
涙が溢れてくる
こんなにやりきれない映画を
久しぶりに見た
個人的には工場の男の彼女?の演技が
素晴らしかったと思う
最後には鳥肌が立って
何とも言えない喪失感が残った
これが韓国映画のやり方か。
工作員の悲哀がひしひしと。
一見、理想的に見える隣の家族が、実は全員が北朝鮮の工作員だったら。という絶妙な設定の本作。
何でも好き勝手に言いたいことを言い合う韓国人家族と、全く本音を言い合えない工作員偽装ファミリーのコントラストが面白い。
隣家との交流により、殺伐とした工作員ファミリーに心の変化が訪れる。あたたかな空気が流れるかに見えたとき、ボタンの掛け違いから事態は大きく暗転していく。
隣家との交流により深まる親近感。工作員同士の絆。北に残した愛する家族。いろんな愛情と冷徹な任務との狭間で揺れ動く工作員の悲哀が胸に突き刺さる。
最後に下された容認しがたい暗殺命令。ファミリーは果たしてどんな決断を下すのか。ラストシーンの船上での会話が素晴らしい。家族とは何か、が凝縮されている。残虐なシーンもあるが、ぜひ見てほしい一本です。
ミニレビュー
北朝鮮の南北問題を低予算で作ったことを考えると見事な作品。
まずギドクの脚本が良いからそれが一番かな。
監督は違う人で個性は何も感じなかったけど、余計な演出をしていないのは良かった。
クライマックスは感動。
ラストは、微かな希望を感じさせる良作。
テンポが
映画館の予告で見たときはテンポがよくておしゃれな感じかと。実際は、わりとシリアスで、家族とは?という主題を終始つきつけてくる感じ。最後の舟の上でのやりとりはぐっときた。家族と暮らせる当たり前に感謝。
赤い笑撃。
予告を観た時点ですでに面白かった作品は、本編でさらに納得。
え、キム・ギドクが?と思うほどの異色ホームコメディなんだけど、
「家族」というテーマを後半でズッシリ背負わせて観客を泣かせる。
南北に分かれて争う人間を疑似家族と腐敗家族に隣り合わせて配置。
年代も家族層もよく似た隣人同士が織りなす愛と裏切りのドラマだ。
隣の主婦はスパイだった、という嘘みたいなニュースが流れる昨今、
傍目には普通の一家と見せて家に入れば班長に一並び敬礼の工作員。
その日の工作内容の不備を妻役の班長に怒鳴られるお爺ちゃん役に
笑いながらも、隣家との付き合いが深くなっていくと其々の人間性
が浮かびあがる。故郷に残した家族の為に任務をこなす工作員たち。
逢いたくても逢えない工作員一家と喧嘩ばかりを繰り返すダメ一家
の対比をこれでもかとしつこく描いて幸せがどこにあるのかを示す。
中盤で夕食を共にする家族同士がニュースを見て激論を交わす場面、
娘役が説く「南北のこれから」に対し中高年が絶句するところが秀逸。
心中では分かっていることが実現されない虚しさは、何十年もの間、
家族に逢えることだけを祈ってきた祖父役の半人生を物語るようだ。
あまりにバカ(失礼)すぎる隣家の妻に辟易しながらも、ケンカすら
叶わないのが家族だろうかと問い直す班長の苦しみもしっかり描く。
工作員まで監視体制におかれる状況を描きながら、後半は誰を何を
守るかに徹する工作員たちの哀れが再現ドラマとなり船上で溢れる。
ベタながら多大な要素を配合させ纏めあげている凄いドラマ。
(昔「赤いシリーズ」にハマりましたが、非常にベタで面白かったです)
なんでもないような事が…
正に今、韓民族にしか作れない一本。
数ある南北モノでも、コメディを入り口にした切り口と作劇が秀逸。
幸せそうな理想の家族が、玄関開けたら2分でスパイ!ってそのギャップ。
故に引き立つラストの遣る瀬無さったら…涙
何気無く享受している日常が、見方を変えれば如何に特別なものなのか…
荒れた隣家との交流を通し、南北朝鮮の姿と関係を隠喩的に盛り込んでいるのも上手いなぁと。
平和ボケの中で、自分の言い分ばかりがまかり通る今の日本の毎日を考えさせられた作品。
韓国のスパイ映画はワンパターンだけど
昔のアメリカの反ソように一方的にではなく双方の問題点から描いた。実際にこんなことばかりしてたらいずれバレるか捕まって死刑か終身刑か彼らはいずれ北に戻れるつもりだったのかな?!ラストなぜあの娘だけが残ったのか墓場まで身分を隠し通せるのか工作員仲間の恩情?!
ありのままの姿を見せるのよ〜♪
刈り上げでメタボなあのお子ちゃまな人を揶揄した映画を製作した
会社のハッキング事件で観たくなったのが、レッド・ファミリー。
ありのままの姿を見せられない国民とありのままの姿を見せられる
国民とのギャップもある中、国民目線では仲良くしたいんだという
本音が出たシーンは、「シャトーブリアンからの手紙」にあった
「命令の奴隷」をぶっ飛ばすようで、気持ちが良かったな!
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