「二十世紀への追悼」エレニの帰郷 yodogawaさんの映画レビュー(感想・評価)
二十世紀への追悼
鑑賞後、劇場内には拍手が起こった。
本作に対してだけではなく過去作品への感慨、そして監督への哀悼の意を込めての拍手だったのだと思う。
僕自身は涙が止まらなかった。何に対しての涙かは判らない。この映画が描いたユートピアの崩壊に対する涙だったのかもしれない。何十年も前に見た彼の作品を思い出しての涙だったかもしれない。見た当時の自分を思い出していたのかもしれない。判らないが泣いていた。
映画館で泣くことも拍手することも久しくない。今後も無いかもしれない。貴重な作家を失った事にあらためて気づかされた。
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