劇場公開日 2013年10月26日

  • 予告編を見る

「狼が目を覚ます」人狼ゲーム 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5狼が目を覚ます

2016年2月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

何者かに拉致された10人の高校生が生死を懸けた不条理ゲームに参加させられる…。
またよくある漫画かTVゲームの類いの映画化かと思ったら、違った。

村人の中に村人に化けた人狼が紛れ込んでで、人狼は一人一人村人を殺していく。
果たして人狼は誰か…?
元はヨーロッパ発祥の心理ゲーム。
これを置き換えたシチュエーション・スリラー。
高校生10人の内、村人は8人、人狼は2人…。

「インシテミル」など邦画のこの手のジャンルはガッカリするものが多い。
どうせしょーもないB級と思って見てたら、期待していなかった分、意外と面白かった。
疑心暗鬼に陥っていく様や、傑作「es[エス]」のような身も凍りつくほどの恐怖やスリルが充分満たされているとは言い難いが、若手俳優らの迫真の演技も相まって、ドキドキ感や悲しみ、誰が人狼か、最後まで飽きずに見れた。
桜庭ななみちゃんらが可愛いのもポイントプラス。

当然、ネタバレ厳禁映画。
なので、詳しくは言えないが、
“虫も殺せない”弱々しい精神が極限状況下で強かになっていく様は恐ろしい。
誰の心の中にも居る人の皮を被った狼。

派生作品やキャスト変えてシリーズ化されているようだが、あの生き残った者たちでの後半戦が見たい。

近大