劇場公開日 2014年1月31日

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「個人的に物語がドハマりした。 環境保護や動物愛護やコーポラティズム...」ザ・イースト saikimujinさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0個人的に物語がドハマりした。 環境保護や動物愛護やコーポラティズム...

2015年5月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

個人的に物語がドハマりした。
環境保護や動物愛護やコーポラティズムに関心があり、ザイーストとかなり近い考え方をしてるので、とても楽しめた。

ザイーストのメンバー同士で議論するシーン。襲撃するべきなのか、はたまたやめるのか、などの議論は、よく自分の頭の中でも起こっている。
幸い襲撃をした事はないが、したい衝動に駆られることはある。

こういう議論は昔からあって、キング牧師とマルコムXの思想の違いもそこにあった。そう考えると、三宅洋平の思想なんかは、とても良い切り口だよなと改めて思う。つまり、誰も傷付かない革命。環境破壊する企業のプロダクトをいくら安くても買わない事。そしてそれを他の人にも伝えていくこと。だって企業は消費者がいないと成り立たないんだから。僕らに決定権がある、ということ。
まぁ、この考え方でいくと、世界が正しい面にひっくりかえるまでに時間はかかるし、保証もないし…いくら伝えても聴く耳を持たない人、意識が低い人、この映画を観て組織のリーダーが金持ちでイケメンである事に嫉妬してるコンプレックスの塊みたいな人とかが沢山いるかぎり、もう人間に期待するのはしんどかったりするんだけどね…

撃たれて死んだ後に、2人が森の中でセックスするシーンがあるが、
死の後にセックスするのは映画ではよくあることで、生と死を見せてるわけ。
キューブリックのアイズワイドシャットなんかもそういうシーンがあった。
よくわかってらっしゃると感心する。

これ、構成がよくて、最初は観客の目からすると、テロリスト=敵、という構図になってるんだけど、主人公がだんだんテロリスト達の正しさに気付き始めると、必然的に企業側の不条理や無責任な行動が見えてきて、気付くとザイースト側にいる。
で、果たして本当にテロリストなのは誰なんだろう、と行き着く。
これ、第9地区なんかと一緒で、始めは差別する側にいるんだけど、気付くと差別される側にいて、その痛みを知る、という。
この辺もよくわかってらっしゃる。

主人公を演じたブリットマーリングは、今作で、製作、脚本、主演、と一人三役。今後が楽しみな人だ。
ちなみにリドリースコットとトニースコットも製作に入っている。

saikimujin