「容赦ない葬り方。」キック・アス ジャスティス・フォーエバー ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
容赦ない葬り方。
前作から3年も経てば、これだけ女子は成長する!というのを
そのまま見せたような本作。ほぼ主演?のクロエが言うように、
まさか3年も経ってから続編が作られるとは私も思わなかった。
前作ではまだ可愛い女の子、だった彼女もすっかり成長して、
女優としても今が伸び盛り。対するキック・アスのアーロン君も
美形を活かして様々な作品に出ている。二人とも身体の成長は
隠せないものの、演技面では問題なく動き回って戦っており、
その順応力は大したもの。ドラマとしては、なかなか楽しめた。
ただ今作に於いてはどうしても、そのドラマ性とは別に気になる
ところがあって(前作の感想にも書いたけど)ケラケラ笑っていて
いいものだろうか?と思ってしまう、その残虐ぶりが今回も凄惨。
ゲロゲリ棒←これにはウケます。は、いいとしても、
手首を斬り落とすとか、首を斬るとか、芝刈り機で人間刈りとか、
そこまでやる必要アリ?と思うほどに残虐な殺し方をする。
原作がそうなんだろうけど、これにティーンが大ウケする様子は
やはりどこか引っかかる。細かいことは気にするな!といっても
殺しを楽しめ。という行には、それは違うだろう?と驚いてしまう。
ジャスティス・フォーエバーが自警団であるなら、あくまでその
方向性は痛めつける程度に留めるべきで、そうでないとミンディ
の抱える苦悩や使命が活きてこない。なぜ、ダディは彼女を
殺人兵器に育てたのか、を今作では考させる方向へと導く。
目には目を。歯には歯を。は、場合によって正しいと思う。
が、容赦ない役者の葬り方をする本作に更に度肝を抜かれる。
クリス付添い人のレグイザモ、大佐役のJ・キャリーのあの扱い。
さらにキック・アスの父親まで…。ウソ!と思ったくらいで、
もう笑うに笑えず唖然呆然。ゴメンね、頭の固いオバサンで。
あぁコイツは相変らずマンガだなぁ~と楽しませてくれるのは、
極悪阿保のクリス。マザー・ファッカーなんて名前に改名しても
相変らずバカまる出し。続編には悪役が必要だろ?なんて、劇中
でキック・アスに囁かれる始末で、楽しい部分ではめっぽう面白い。
この性質の悪さがたまらない私も相当性質が悪いんだけど^^;
(エンディングもお楽しみに。お席はそのままで。アラ!やっぱり)