コーヒーをめぐる冒険のレビュー・感想・評価
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ニコのクズっぷり
大好きな映画。タイトルとポスターに釣られて見始めたけど、中身は想像と違った。
期待を裏切られたがいい映画。ATMのシーン大好き。すごくいい奴。企業に勤めると、周りから愛されて仕事ができない割に出世するタイプだな。
Does everybody have a talent?
目的が全くないベルリンに住む青年ニコ(トム シリング)は法律の学校を2年前にやめ、やめたことを親に話さず、学校に行っているふりをして親(弁護士)から仕送りをそのままもらい、酒、タバコの人生で、無賃乗車はするし、酒飲み運転で運転免許も取り上げられ、将来の仕事に向かって積極的に行動的せず、つねに受け身に生きている。それに、彼の表情は冷めていて暗い。
しかし、その中で私は光るものを見つけた。それは、論争が得意で的を得ている。それに、教養のある言葉の言い回しもうまいから弁護士としての才能はありそうだ。
ああ。。でも古今東西こんなハングリー精神のない人の話をよく聞く。老若男女もと言えるかも。何か才能があってもそれには気付かず何も興味がなくやる気がない人の話。
ニコの父親もニコのためにレールを敷きすぎて、仕切りたがりやで支配力が強い。ニコはやる気がないから父親の手の中で生きている。ニコは何をしはじめても続かない人。トランペットを習い始めても2年で止めちゃうし、カポエラを始めても同じで、全てのレッソンもこのようだから法律学校を途中で辞めても驚かないよと父親はゴルフ場で高飛車にいう。それも、父親は優秀な部下を一緒に連れてきて、人生の目的のないニコと比較する。(この対比が最悪!)いつも父親の話を聞いているだけで反論するわけではない。
ニコは誰かが(父親)がいつも周りにいるという感覚がわかるかと友(とも)に聞く。
ニコはどこでも争いを避けている。
でも、ユリカ(何年もあっていない同級生で肥満だった。ニコはユリカをいじめていた)はギャングに立ち向かえる強さを持っている。
ニコ「ギャングを無視しろ!無視すれば寄ってこないよ」
ユリカ「今までの人生で何度も無視しようとした。でも、象とかデブとか何度も言われたこの気持ちわかる?」
ニコ「わからない。」
ユリカ「この気持ちから回復するまでどのくらいかかったと思う? だから、どんなことでも何があっても無視しないのよ。
ニコ「ごめんね。綺麗だよ。』
ユリカ『私の心の中は同じよ」
ユリカは以前ニコが好きだったが、軽蔑されたことを忘れられない。
この映画のタイトルの一部のコーヒーだが、最初、ニコはコーヒーをカフェで飲みたくても、ユーロが足りなくて飲めない。。次も次もコーヒーにありつけない。最後のシーンでカフェでやっとコーヒが飲めたことで、ニコの将来に希望が持てるような気がするがどうだろうか? 修辞法かもね?
コーヒーが飲みたいのにお金が足りなかったり、ポットが空だったり、ど...
コーヒーが飲みたいのにお金が足りなかったり、ポットが空だったり、どうしても飲めないんですね。
冒険物でもなく、決して面白いとはいえませんが、
なんだろう、モノクロタッチで静かに時が流れるんですね。
鑑賞日:2015.4.12
ほのぼのしました
なんてことのない、男の子(といっても年齢的には大人)の日常を切り取ったという感じの映画ですが、モノクロの映像といい、ドイツの街並と言い、とてもやわらかくあたたかい気持ちになれる映画でした。
ドイツにも内気な自己愛の低い少年っているんですねー!(まぁ、どこの国にでもいるものなのでしょうけど、、他国のいろんな人のことなんて、なかなか想像しにくい)
見ながら、「ああ、、ええ子や、、」とか呟きながら見てました。
大して何が起こる訳でも無い映画だと分かっていても、楽しく見続けることができました。
とてもいい映画だと思います。
なんかよかった
なかなかコーヒーの飲めない主人公におこる様々な出来事がくすっと笑える。
久々にモノクロ映画を見た。
ジムジャームッシュに例えられたりしていたので期待したが、そこまででもない。
でもたまにはこういうのが見たくなる!
ラッキーアイテムが飲めない。
これが独アカデミー賞6冠というのだから、ドイツっていい国だなぁと
素直に思う。全編モノクロのオフビートで綴られる青年ニコの一日。
タイトルにあるコーヒーだが、もっとフィーチャーされるのかと思うと
そうでもない。朝から日がな行く先々で彼は飲み逃すのだが、それが
彼の運を左右しているとも思えないほどに緩さが蔓延。この状態を
気持ちよく感じるか、退屈に感じるかは鑑賞者のその日の運に因る?
なんていう具合に遊んでいる。朝の星占いを日課にしている自分には
あ~あるある!こういう日。みたいな同情と、運をあげるためのラッキー
アイテムがコーヒーか?と予測する楽しみはあったが、次から次へと
彼が遭遇する人物の描き方がやや中途半端で、感情移入する隙もなく
さらなる冒険に切り替わってしまう構成の流れにはやや残念な気がした。
邦題うまい!
ニコがコーヒーを飲もうとするがなかなか飲めない物語。
大学中退したから恐らく22~23歳くらいなのかな?ニコ、他人に関わりたくないのに年上の人たち何人もにめっちゃ絡まれる。
嫌々なのはわかるけどニコは根が真面目なのか真面目に話に付き合う。
真面目に人に接するとびっくりするような話が聞ける。
めんどくさいおっさんだなー、って思いながらも話を聞くとおっさんも真面目に話し出す。
マルセルのばあちゃんとのやり取りがかわいかったな。
このところ映画を撮影するシーンがある映画を立て続けに観てるな。。。この映画でも出てきます。そんなに長いシーンじゃないんだけど撮影スタジオのシーン、よかった。
ドイツ語の音もよかったなー!仮に日本語とか英語に吹き替えされてたら全然違う映画になってる。日本語に翻訳、字幕作成、そして邦題考えてくれた配給さんのセンスが良いんだろうな。
そしてカラーで観たとしたら確かにこんなに細かく印象が残らないだろなーって思った。
ピアノの音楽が所々で流れてきます。邪魔にならないです。
前半のニコがアパートに戻ってぐずぐずしてるシーンとかで意図的に手持ちカメラの不安定なぶれで映されます。ニコの寝起き加減、じゃなく彼の言う「違和感」、他人と別次元にいるような感覚、自身の情けなさみたいなのを現してるのかな?と思いました。
私がこの作品を観て感じたのは、「なんとなく買ってみた小説が読み始めたら面白くて一晩で読み終わっちゃったような感覚」
コーヒーを飲めなかっただけで…
朝、恋人の家でコーヒーを飲み損ねた日に色んな人と出会いトラブる一日を描いた作品。
自分も過去に体験したような、未来に対しての不安や、今の日常を考えさせられる作品。
そして、人にはそれぞれ独自のストーリーがある…というコトをうま〜く描いてあると思います。
白黒具合が心地よいです。
とりあえず、コーヒー飲みますか!
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