「帰ってきた香港ノワール」ラスト・シャンハイ 桔梗Fさんの映画レビュー(感想・評価)
帰ってきた香港ノワール
1917年、雑貨店に勤めるチェンは美しい京劇研修生の隣人に想いを寄せる純朴な若者だった。しかしある夜、警察署長とのトラブルに巻き込まれ、チェンは永遠に平和な時間を奪われてしまい…。
チョウ・ユンファ×サモ・ハン夢の初共演!20世紀初頭に暗躍した上海マフィアの波乱万丈の半生を描く、ハードボイルド・アクション!
おもしろすぎて鼻血が出そうでした( ;∀;)
監督が「ゴッドギャンブラー」のバリー、チョウ・ユンファとサモ・ハン共演、チョウ・ユンファの青年時代役に「イップマン葉門」のホァン。
簡単に言うと香港ノワール。アクション映画というよりマフィア映画と言った方が近い。
もっとわかりやすく言うとデ・パルマ監督の「スカーフェイス」に古き良き香港映画の無理詰め込み&爆発しすぎを加味した映画(;´_ゝ`)
それに管弦楽のBGMや「カサブランカ」へのオマージュなどレトロ感も(^^)
物語は日中戦争当時からスタートし、20年前と時間軸を行ったり来たりで大忙し。
過去編は田舎の一青年が上海の大物マフィアになるまでの道のりを。
現在編がメインストーリーで香港ノワールらしく壮絶な復讐劇(T_T)
マフィア映画をベースに格闘戦、銃撃戦を十分取り入れる。またラブロマンスの比重が高く、日中戦争、京劇など盛りだくさん。
銃撃戦は、なぜか(笑)教会が主戦場になったり、白いスーツに銃とユンファと「男たちの挽歌シリーズ」を意識したかのような憎い演出(*^^*)
他の見所は日本軍による上海空爆や収容所襲撃シーンの爆破っぷり(^^;ドッカンドッカンすぎ!!
2時間尺を取っているので、脇役、敵役の人物描写や込み入った恋愛&人間関係ドラマ描写も抜かりなし。
脇役ながら主人公のボディガード役ガオ・フーのあまりの強さといぶし銀っぷりに惚れた( 〃▽〃)
間違いなく名作の類いである。
ただ、日本では単館ロードショー、TSUTAYAだけレンタルがもったいなさすぎ…
これだけ質の高い映画は滅多にないのに(;_;)
個人的には格闘&銃撃アクションも豊富で大満足なのだが、香港ノワールやマフィア映画が苦手な方にはきついかも知れない(^^)
基本、香港ノワールなんで終盤とラストは泣けます(T_T)