「行定監督と西加奈子がぴったり合ってました。」円卓 こっこ、ひと夏のイマジン さきさんの映画レビュー(感想・評価)
行定監督と西加奈子がぴったり合ってました。
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好き嫌いというか、経験したからこそわかる感情がメインなので、同じ館内で観ていた年配の方はつまらなさそうにしていました。
こっこの目線で観るのか、大人の目線で観るのかでまったく違うんだろうと思います。劇中にずーっとお喋りしていた女性は、母親目線で観てしまって口を挟まずにはいられなかったのかもしれません。こっこのことが、嫌だと思うひとも居ると思います。おこがましいし、恥ずかしいけど、私はこっこと同じ思いをしていたので、事あるごとに悔しかったり、やり切れなさを感じて泣いてしまいました。それで、こっこを始めとした登場人物に凄く励まされました。最後のこっこの笑顔が凄く嬉しくて、それを見てこっこに対して思ったことや、ぼっさんや家族がこっこに向けている言葉や感情を、私に言ってくれる人が居たことを思い出しました。その言葉をずっと素直に受け止められなかったけど、こっこに対して自分が思えたことで、本当にそう想ってくれていたんだと気付き、突っぱねてしまっていた申し訳なさと、その人たちへの有り難みを感じました。小説を読んだ時のイメージと、行定監督の映像もぴったりで、とても観やすく、それもあり、私にとって凄く特別な作品になりました。おわり。
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