書くことの重さ 作家 佐藤泰志のレビュー・感想・評価
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夭折の作家・佐藤泰志の心の闇が垣間見える
今や佐藤泰志といえば、文学好きだけでなく映画ファンにも名を知られるようになった。
すべては「海炭市叙景」の映画化から始まり、「そこのみにて光り輝く」「オーバー・フェンス」「きみの鳥はうたえる」「草の響き」と5本も映画化されている。
だが、そのことを佐藤は知らぬまま、1990年に自ら命を絶ってしまった。
同時代に村上春樹、中上健次らがいたことで、常に比較され続けてきた不運こそあれ、都会的な文章とはかけ離れた、疲弊した地方の街、市井の人々の生き様を丁寧に掬い取ったことは、ひとつひとつの作品が雄弁に物語っている。
このドキュメンタリーは再現ドラマも交えているが、それ以外の部分で佐藤の心の闇が垣間見えた気がする。
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