「因果応報」悪の法則 あつきさんの映画レビュー(感想・評価)
因果応報
クリックして本文を読む
とにかく教訓に溢れていた。
前半部分に優雅な生活をしながら、噂話程度に聞いていた話が、後半からどんどん自分の身の回りに近づいてきて、終盤になってようやく、既に取り返しのつかないことをしてしまっていたことを今更ながらに気付いて悔しむ主人公。
映像が第三者っぽい視点なのにも関わらず、情報が少ないために、序盤は主人公のような軽率な気持ち、終盤は絶望が近づいてくるぞわぞわする感じが出てたと思う。
キャメロンは悪の象徴で極悪人のように描かれていていて、「美しい死神」と例えられているけれど、なかなか人間らしいと思う。
食欲、性欲、物欲があって、欲しいから奪うというのは割と普通に人間ぽい。
教会に通うことが意味わからないというのも、無宗教者からしたら結構普通だけど、神様を信じてる人たちからすると、キャメロンの考え方が異常なのだろうか。
工場の皆さんが血塗れのトラックを平然と清掃し、死体入りのドラム缶を平然と運んでいるところが印象的だった。
あんなに汚れた場所で、日本では考えられないような生活を日常的に送っている人たちが世界のどこかにいると思うと、複雑な気持ちになる。
それにしてもなんだか難しく、よくわからない映画だった。
数年後にふと思い出して、また見たいと思うのはこういう映画なのかもしれない。
コメントする