「近年ベストの、スコット映画!!」悪の法則 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
近年ベストの、スコット映画!!
コーマック・マッカーシーって作家の本は読んだことが一回もないし、『ノーカントリー』も途中で挫折、だからこれが初めてだけど、元々この作家って“シモの話”多いのかな?えらくセックスやシモのワードがポンポン出て来るもんだから…。だから初の脚本と聞いても、正直挫折の予感がしたし、監督も『ブラックホーク・ダウン』以降、どうも波長が合わない続きのリドリー・スコット監督だし、いくら内容が好みでも“大丈夫かな?”って構えてた…。そしたらまあビックリした!あらゆる全部が冴え渡ってた!
話はもう“教訓話”で片づけられないレベルだし、「斬首」「銃殺」「殺人映画」、締めは「ディスクの配達」だし、まあとにかく重い重い(苦笑)しかも“黒幕”思った以上に早めに紹介しちゃってるから、それで結末予測できず…。でも重いだけじゃなくて、バッドすぎるジョークも出てきて、“ボンネットへの擦り付け”で一時思考停止状態(苦笑)こんなに冴えたリドリー・スコット、見たのいつ以来になるだろ?
キャストもまあ凄いけど、キャメロン・ディアス超怖い…。邪悪度合いの半端なさ、全く表情変えないとこ、これ『氷の微笑』のシャロン・ストーンが見たらどんな反応すっかな?『マスク』の頃に初めて見て、『チャリエン』とかの印象だけど、結構演技派だったんだね。ファンは複雑かもだけど…。
あと出番は多くないけどブラッド・ピットも良かったなあ。何といっても死に様だよ!ワイヤーかけられ首切られて、血噴き出しでくたばるとか、大スターにこの役は、躊躇ないね!最高だけど!結構ブラピも楽しんでたのかな?肩の力抜けてたし(笑)
他のキャストも良いんだけど、スコット演出とキャメロン、ブラピで釣り来るほど満足だし、“自分は被害者”ぶってる奴に是非ともこれは見て欲しい!きっと両目が泳いでそう(笑)俺はそれ見てゲラゲラ笑う(笑)
ところでタンク強奪のシーンで撃ちまくったカルテル役、パッと見ジェイソン・ステイサム似。サングラスかけてる時だけだけど…。
それとマルキナ、“火星”って言ったけど、これって『オデッセイ』の前フリ?