009ノ1 THE END OF THE BEGINNING : インタビュー
岩佐真悠子「009ノ1」サイボーグスパイ役でセクシーアクションヒロイン宣言!
SFコミック界の巨匠・石ノ森章太郎氏が青年向けに描いた意欲作「009ノ1(ゼロゼロクノイチ)」を実写映画化した「009ノ1 THE END OF THE BEGINNING」で、主人公のサイボーグエージェント、ミレーヌ・ホフマンを体当たりで演じた岩佐真悠子に、作品の魅力や世界観、新世代アクションヒロインの心得を聞いた。(取材・文・写真/山崎佐保子)
世界がウエスタンブロックとイースタンブロックに分断された近未来を舞台に、全身をサイボーグ化された女性エージェント・ミレーヌ(009ノ1)が、失われた記憶を取り戻し自らの運命を切り拓いていく姿を描いたSFアクション。平成ライダーシリーズやスーパー戦隊シリーズで知られる坂本浩一監督がメガホンをとった。
石ノ森氏の生誕75周年記念して製作された本作。1967年に連載がスタートした原作は、石ノ森氏にとって初めての青年コミック誌作品となり、代表作「サイボーグ009」のアダルト版として位置づけられた。ヒロインに抜擢された岩佐は、数々の濡れ場やセクシーシーンにも「何も抵抗がなかった。脚本を読んだ段階で、濡れ場はどんなものになるかある程度の想像がついた。だけど(胸から銃弾を放つ)“バストガン”というものの想像がつかなくて、『え、どうするの!?』って感じでした」と明かす。また、「監督のこだわったところは足とお尻(笑)。トップレスダンサーには全然興味を示さず、お尻ばっかり撮っていましたね(笑)」と暴露し、気負いのなさをうかがわせた。
激しいアクションにも果敢に挑戦し、「ここまで自分の体を使ってのアクション経験はなかった。肉体的疲労はあったけど、余計なことを考えずフラットに演じられた気はする。精神的に追い込まれるよりも体を動かしている方が発散されるので、大変だったし疲れたけれど、毎日のその疲れが爽快だった。現場の雰囲気が良くて、楽しかったという記憶が強いんです」とタフに現場を乗り切った。
石ノ森氏の作品群の中でも、圧倒的な存在感を放つサイボーグスパイのミレーヌ。原作ファンも多いが、「いくら原作に寄ろうとしても、私はサイボーグにも外人にもなれないし、バストガンも撃てないし(笑)。だから原作に近づけるというよりも、サイボーグという設定を意識しました。基本的に動じず、淡々と冷静に」と自分なりのミレーヌ像を作り上げていった。
本作のようにセクシーさを前面に押し出したヒロインアクション映画は、日本ではなかなか確立が難しかったジャンル。岩佐は本作を経て、「もっとアクションをやっていきたいなと思いました。日常のリアリティよりも、ふだんの自分では経験できない非現実的なことをやりたいという気持ちが大きい。自分にあった役ばかりやっていても面白くない。今は女性が強い時代だと思うので、もっとこういうジャンルが増えていったら楽しいなと思う。セクシーはいつまでできるか分からないけど(笑)、これからも色々なことにチャレンジしていきたいです」と今後のビジョンを語った。
「009ノ1 THE END OF THE BEGINNING」は、9月7から新宿バルト9ほか全国で順次レイトショー限定公開。