「阿鼻叫喚」アフターショック(2012) odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
阿鼻叫喚
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前半30分余は明るい馬鹿騒ぎ、地震が襲ってからはさながら地獄絵図、コントラストという意味の前半だったのか・・。
地震の怖さもさることながら暴徒と化した人間の醜さの酷いこと、暴徒ばかりか疑心暗鬼になった普通のおばさんが避難者を銃で撃つ、教会の地下の洞窟は修道女が密かに産み落とした赤子の墓場だった、倒れ散るキリスト像が神は人々を見捨てたと言わんばかり。命からがら生き延び日差しの指す海岸に逃れた彼女の後ろに牙を剥いた津波が迫ってくるところでThe End.
結局、登場人物は皆死んでしまった・・・。
映画の舞台のチリははナスカプレートと南米プレートがせめぎ合う大地震でも有名な国。
チリ生まれの監督ニコラス・ロペスが暴力的ホラーマニアのイーライ・ロスにチリ地震で起きたことを話すうちに意気投合、映画化となったようです。
地震だけでも怖いのに本性丸出しの人間の方がよっぽど酷い、地震と言うのは天災と人災の複合災害とでも言いたかったのだろうか。
予算が無いので全編キャノンのEOS-Dで撮影したという、好き嫌いは別として、これほど救いようのない吹っ切れ方はB級映画ならではの本領発揮なのかも知れません。
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