「女の別の顔はサスペンス」ルームメイト 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
女の別の顔はサスペンス
北川景子と深田恭子初共演によるサイコ・サスペンス。
美女にサスペンスは付き物。
でも、サスペンスには演技力が必須。
正直、ちょいと演技力に難ありの二人でサイコ・サスペンスなんて大丈夫かいな?…と、まず思うが、これがなかなか。
勿論、突出するほどの名演技を披露してる訳でもないし、サイコ・サスペンスと言うにはちと生温いかもしれないし、プロットも何処かで見たものの寄せ集めな感じだけど、思ってたよりかは最後まで面白く見れた。
冒頭、何かの事件が起き、その被害者とされる北川景子演じる春海は集中治療室で昏睡状態。
これを導入部とし、3ヶ月前に遡る。
交通事故に遭い、病院で目覚めた春海。(よく入院する娘…)
入院生活の中で、何かと気遣ってくれる深田恭子演じる看護師の麗子と親しくなる。
退院後、二人は思い切ってルームシェアする事に。
北川景子と深田恭子の美女二人のルームシェア。是非ともそのルームシェアに一緒に暮ら…なんて妄想はひとまず抑え、
何でも分かり合えて、何でも話せる親友が出来て、毎日楽しくてしょうがない。
…が、
時々不可解な言動を取る麗子。
いつも通り優しいかと思えば、ドキリとするほど冷たい態度を取る時も。
同時に、周囲で事件も発生。遂には殺人も…!
実は麗子は二重人格者。
殺人事件は麗子によるものなのか…?
定着しているイメージとは逆の役柄を演じているのが面白い。
どちらかと言うと気の強い役やクールな役が多い北川景子がしおらしい役。
ほんわかイメージの深田恭子が二重人格役で冷たい女の一面を見せる。
この映画、ツッコミ所や先読み出来てしまうシーンが多い。
親しくなったとは言え、そんなに急に女子二人はルームシェア出来るもんなのかい?
麗子が二重人格だと言う事は見てれば薄々察しが付く。と言うより、バレバレ。
こんなんでサイコ・サスペンスと言えるのかよ!?…と、思っていると、実はまんまと更なる展開の手中にハマってしまっていたのである。
実を言うとその展開も、こうなったら面白いかも?…と、察しと言うか想像を膨らませ、ついつい当たった。
でも、あるお偉いさんの陰ある娘が関わる○人目の…までは予想は出来なかった。
結構強引と言ったら強引。えっ、じゃあ、あのレストランのシーンは?…とか、母親との電話は?…とか、そもそも二人で一緒に外出してる時は?…とか、幾つか疑問が残る。
しかし、その疑問が少なからず伏線でもあった。
だって、二人は…!
女の別の顔はサスペンス。
その別の顔は、守る為。守ろうとする為。
○○が抱えていた心の闇は暗く、重い。
結果的に自分自身を苦しめていた事になるが、支えていてくれたのは、いつ何時も、親友・○○だった…。
ちょいちょいショッキングなシーンもあり。
一番ショッキングなのは、やっぱりあのシーン。
ワンちゃん好きな方は絶対見ないように!