「黒い年老いたビン・ディーゼルかと思ったら、セガールだった。」イコライザー しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
黒い年老いたビン・ディーゼルかと思ったら、セガールだった。
本作、観る前の期待として、少女を助ける、実は凄腕、そう、これ、「マイ・ボディガード」のあの興奮再び、を感じさせるもの。
トニー・スコット&ダコタ・ファニングVSアントワン・フークワ&モレッツ
トニーVSフークワだと、トニーの圧勝なので、ダコタとモレッツに焦点を当ててみるが、今回のクロエ・グレース・モレッツの娼婦姿がものすごいリアルでちょっとびっくりしたのだが、ああ、これ「タクシー・ドライバー」でいくのかと思ったら、風呂敷がでかくなる。
モレッツとデンゼルのシーンと、ダコタとデンゼルのシーンはともに芸達者同志、とても見どころがある。モレッツとダコタの年齢差はここでは問わないこととするが、デンゼルが行動を開始するのに、動機としてはダコタのほうが圧倒的に原動力になるので、ドラマとしては、どうしても本作、分が悪い。
しかし、それをのぞいても本作、「マイ・ボディガード」に勝てる点がほとんどないのである。唯一、ロシアのイカレ野郎、という明確な敵がいる、という点か。それでも、「マイ・」のほうは、見えざる敵を暴き、追い詰め、意外な悪人が見えたりと、サスペンス的要素も多分にあった。
だから、オレの個人的な本作に対する「マイ・ボディガード」の夢、再び、という持ってはならない願望を払しょくしたうえで改めて評価。
それでも、ダメなんだよなあ、コレ。
本作、決定的に甘いのは、やはり動機。なぜ、デンゼルが手を下すの?
冒頭、人生、もっとも重要な日の2つのうち、ひとつは生まれた意味を知った日、という一文が紹介されるが、彼がモレッツのために立ち上がったのが、「その日」なら、CIAとして活躍していた日々から抜けた理由をちゃんと描かないとダメでしょう。そのうえで、彼がしなければいけない理由を描かないとダメでしょう。
また、行動も軽率すぎる。律儀な生活を送っている描写をしながらも、敵のアジトに乗り込む軽率っぷり。どこが元CIAやねん。
デンゼルの無敵っぷりは別に構わない。
しかし「The Equalizer」
不正を正す、悪を滅する。昼の顔と夜の顔、正義と悪、そして演出は光と闇の交差にこだわるその割に、主人公が全然描けていない。
主人公こそ、昼と夜、過去と現在、対比すべき要素を持ったキャラクターなのに。
デンゼルが出るので、世をイコライズ、だが本当は自分をイコライズ、というのが、この映画のキモなのだと思ったが、これでは、セガールの映画。
そう思えば、これでも構わないが。構わないのか?
追記
ラストのエミネムft.シーアの「GUTS OVER FEAR」はじめ、楽曲はいい。
いかまき様
お世話になります。しんざんでございます。
まずは駄文にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
私の駄文に腹を立たせ、勇気を振り絞ってのコメントする覚悟、恐怖への克服、恐れ入ります。それはいかまき様が「イコライザー」を相当お好きだという感情の裏返しかと思いますが、それほどの映画愛は、本当に素晴らしいエネルギーと情熱と察します。
いただいたコメントですが、お気づきになってないのかもしれませんが、よくよく読むと私の駄文と同じ内容になっています。また「動機」「B級映画」については、かなりの筋違いかと思われます。なので、頂いたコメントに対しての私の意見は持ち合わせてはおりません。申し訳ございません。
差し出がましく申し訳ありませんが、その熱い思いと覚悟がございましたら、ぜひぜひご自身でレビューするのが、建設的だと思いますし、むしろそのほうが気持ちよくありませんか?
そこにぜひとも、いかまき様のいうところの、「ちゃんと」映画を見た、「動機」について、存分にお書きになったほうがよいでしょう。その熱い思いがあってこそが、我々にとって、読み応えのあるレビューになる、ほかならないのですから。熱い思いが書かせたレビューは、人の心を打ちます。いかまき様にはその機会があるので、それを存分に使ってほしいと思います。
以上、おつきあい、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
映画ちゃんと見ましたか?動機?話に出ていましたよ?
普段、キャラ設定のしっかりしたような大作?みたいな物しかご覧にならないみたいですね。バックボーンを全て描かない所でマイナスなんて想像力は働かせないんですか?B級映画なんてそんなのばかりですよ?失礼な事ばかりで、すいませんがあまりにも読んでて?だったもので書き込ませていただきました。最後にリメイクならまだしも似てるというだけでマイボディガードと比較するのも違くないですか?あれとは全くの別物ですし