「手際」イコライザー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
手際
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表の顔と裏の顔、まるで仕事人のようなキャラ設定ではあるものの、見せ方が心地よい。
おそらくCIAの凄腕エージェントで、しかも暗部というか汚れ仕事というか…そんな妄想に事欠かない人物だった。表ではどこにでもいるような人物なのだけれど、いざ"殺し"となると途端に冷徹になる。対象に対しなんら興味がないというか…沈着冷静な表情が印象的だった。
プロフェッショナル。
事が済んでも息一つ乱さず心拍数も上がらないのだろうと推察する。
冒頭からの助走が長く、殺戮とは無縁の空気感に戸惑いもするが、後半にかけてのすっ飛ばし感は気持ち良かった。タンカーを爆破するくだりなんかは呆気にとられる。
レストランの食卓をはさみ対峙するシーンが秀逸だった。ゾクゾクする。
凄むでもなく、脅すでもなく、嘲るでもない。
世間話をするかのような宣戦布告。
…さすがの貫禄なのである。
彼は彼の手の届く範囲の人を救って行く。
至極ミニマムな範囲の話しで、話しの構成は仕事人シリーズなのだが、そこはやはりハリウッド作品。ワールドワイドに話は展開し、ロシアまで赴き大元を排除する。まぁ、自発的な行動で恨みを晴らしたりもしないのだから仕事人とはちと違うのだけども、ハリウッドがソレを作るとこうなるのかとエンタメ大国の創造性に感服したりする。
次元の違う熟練の凄みを堪能できる。
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