「もうやりたいことやっちゃえばいい」R100 ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
もうやりたいことやっちゃえばいい
松本人志監督の第四作目ですよ。
んー…これ、最初にハッキリ言っちゃうと、まあ、一般受けはしないですよね。
まだ『大日本人』『しんぼる』辺りには大衆向けの〝ぽさ〟があったし、『さや侍』はそこから違う志向というか、敢えて時代劇に挑戦したみたいな野心作といった趣があったけども。
で、四作目にして、ああ、そうなんだ?こうなっちゃったかと。
以前から「映画という概念を破壊したい」みたいなこと松ちゃん言ってたから、今回も一筋縄ではいかない映画にするのは過去3作品からしても分かっていたことですが。
で、今回は徹底して「ふざけて」ますね。確実にふざけてます。
主人公のかなり細かい家族構成、境遇、職場環境なんかキッチリ構築しといて、配役もベテラン俳優揃えといての、その設定全く生かさずに途中からの余りに行き過ぎた投げっ放しジャーマン。
後半の滅茶苦茶な爆発炎上展開。
テーマは「SM」と言うけども、それもあんま関係なくなってくるという。
これをね、「逃げ」と受け取るのか、「破壊」と受け取るのか、はたまた違うものとして受け取るのか。
まあ今回松ちゃんふざけちゃってるので、真面目に捉えても仕方ないんでしょうけども。
自分はただ単にゲラゲラ笑って観てたから、別に不満はなかったんですけども。ただねえ、これを観せられて確実に憤慨する人はそりゃ出てくるだろうなと。こんなもん見せんなと。
全国公開というより、まどっちかってーとミニシアターのノリですしね。
さて、次回作はどうなることやら。
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