「脱ぎ要員と演技巧者のハーフ&ハーフで絶妙なバランス。」MUD マッド Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
脱ぎ要員と演技巧者のハーフ&ハーフで絶妙なバランス。
良かった。
特筆すべきは主演のマシュー・マコノヒー。
単なる筋肉美を魅せる脱ぎ要員ではないことは最早周知の事実。
成功したグラビアアイドルの如く肌の露出を減らし続ける彼ですが。
役者として一皮剥け評価された事を嬉しく思う反面、若干の寂しさもあったのですが。。
本作では脱ぎ要員と演技巧者の側面がハーフ&ハーフで絶妙なバランス。
大人になりきれないマッドという微妙なバランスの登場人物を演じる上で非常に適役だった印象を受けました。
作中のマッドは日焼けして図体はデカいが、青年時代からの想い人に想いを持ち続けている。
その中身と入れ物があっていないアンバランスさが本作を牽引する大きな魅力になっていたと思います。
またタイ・シェリダン演じるエリスも良かった。
彼がマッドに協力するのは或る関係性の永続性を確かめるため。
それは彼自身の問題であり、彼の家族の問題でもあり。
周りの人間が否定、もしくは諦めを抱いている中で彼の一途な希望は眩しくもあり哀しくもあり。
序盤、川をボートで下る遊びにワクワクしていたエリスが終盤見せる顔は見物です。
少年エリスだけではなく登場人物達皆が成長する本作。
終盤に畳み掛ける盛り上がりシーンの後半部分が思った以上に盛り上がらなかったり。
フリにフッた或る人物の“凄さ”が殆ど表に出なかったり。
話の作りとして若干残念な部分がありますが、マッドとエリスの友情物語としては十分楽しめました。
オススメです。
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