「韓国オリジナル版の方が衝撃が大きかった」オールド・ボーイ mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
韓国オリジナル版の方が衝撃が大きかった
日本の漫画が原作(土屋ガロンと嶺岸信明)
韓国映画 「オールド・ボーイ」は2003年製作
ハリウッド版「オールド・ボーイ」は2013年製作(リメイク)
韓国版を先に見てから、こちらを観たのですが、韓国版が「エグすぎて」、ハリウッド版がライトな作品に感じてしまいました。十分重い内容なのに。恨みつらみの復讐ものは、やはり、韓国映画か・・・とも思ってしまいました。しかし、ハリウッド版も悪くはなかったです。ストーリーはこちらの方がわかりやすいです。韓国版観賞でラストはわかっていましたが、もし、オチを知らなかったら、ハリウッド版も十分、びっくりしたと思います。
なんといっても、主演のジョシュ・ブローリンが男気ムンムンでタフガイでなんだかかっこいい。しかし、解放されてから、むやみやたらに、簡単にあまり関係のない人まで殺してしまうのでびっくりしました。20年間監禁されていたのに、身が軽すぎて強すぎるし、20年の老化も感じられなかったです。(友人のチャッキーもあまり年を取っていなかった)
謎の黒幕(エイドリアン)の復讐の動機が、韓国版よりは複雑で気持ち悪かったです。動機としてはこちらの方が納得できるかも。でも、ちと、わかりにくかった。黒幕の父親とその娘が庭でいけないことをしているところを主人公(ジョー)が目撃して、それを周囲に言いふらしたことによって、父親が一家惨殺してしまい、父親も自殺(黒幕である息子だけは一命を取り留めた)・・・少しややこしい。このストーリーだけで、1つのドラマができてしまいそう。
ラストについては、自分は韓国版の方が好きです。雪の中、親子がひしと抱き合って、主人公が微笑んだような泣いているような表情でエンディングになるところが、哀しくて美しく、どんな意味があるのか、いろいろ考えてしまいました。
ハリウッド版では、結局、黒幕からもらったダイヤモンドで、監禁料を払って自分から無期懲役を望んだってことなんでしょうか。あの笑みはなんだったのか?
原作の漫画は1巻だけ読んでみました。1巻だけなので、何とも言えませんが、監禁中は中華料理が出されていて、監禁後、中華料理店の名前を調べて、味で店を探していく・・・という経緯は、ハリウッド版そのもので、原作に忠実でした。ジョーのヘアスタイルも漫画の主人公に近かったです。