「思ってたより悪くなかった復讐リメイク」オールド・ボーイ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
思ってたより悪くなかった復讐リメイク
日本のコミックを基にしたパク・チャヌク監督作を、スパイク・リーがリメイク。
韓国版を見たのはもう10数年も前で細かな点はちと不鮮明だが、インパクトは今も脳裏にこびりついている。
突然何者かに監禁された男。長い監禁の末、解放、復讐を誓う。協力してくれる若い女性と出会い、愛し合う。遂に判明した監禁した人物。その動機と、衝撃のオチ…。
これぞ韓国ド鬱サスペンスの真骨頂!
このリメイク版、韓国版にほぼ忠実。なので、話は面白い。
韓国版を未見だったらもっと採点高かったが、やはり韓国版の衝撃度には一歩及ばず。
でも期待値下げて見たせいか、思ってたより悪くなかった。
まず、残念な点。
やっぱり犯人の動機だろう。
学生時代、犯人の妹が父親とヤッてる所を主人公が目撃し、それを主人公が言い触らし、犯人の家族は一命取り留めた犯人以外、父親に殺され、父親も自殺、以来犯人は主人公に逆恨み…って、ちょっとまどろっこしい。ここは韓国版同様、犯人が姉とヤッてる所を主人公に見られ…で良かったのでは?
それから、韓国版で一際印象的な横スクロールの長回しアクション。ジョシュ・ブローリンのファイトは拍手ものだが、ここまで真似なくても良かったのでは…? ちょっと失笑してしまった。
良かった点。
ジョシュ・ブローリンの熱演。
シャルト・コプリーとサミュエル・L・ジャクソンの怪演。
エリザベス・オルセンのヌードとオ○パイ。
そして、衝撃のオチを受けてのラストは本作の方が良かったと思う。
韓国版のそれでいいのかと思うくらいのラストはあれはあれでいいが、本作の方は何か胸打つものがあった。
自分がしてしまった罪を罰する為に再び監禁部屋に戻り、それが“彼女”の幸せの為…。
それを願って、男は微笑む。