フローズン・グラウンド : 特集
ニコラス・ケイジVSジョン・キューザック
超・演技派2人の対決が、“実際に起きた”女性連続殺人事件の全貌を明らかにする!
ハリウッド屈指の人気と実力を兼ね備えた2大俳優、ニコラス・ケイジとジョン・キューザックを主演に、1980年代にアメリカ・アラスカ州で起こった連続殺人事件を映画化した「フローズン・グラウンド」が10月5日より全国公開。全米が震撼した実際の事件の全貌と、超・演技派2人の演技対決を見逃すな!
■「コン・エアー」では善人同士だった2人──
これまでのキャリアを覆す“キューザックの悪人ぶり”が“善人ケイジの熱演”と激突!
ニコラス・ケイジとジョン・キューザック。“映画ファン”を自称するなら、この2人の名前を知らないはずはないだろう。片や「リービング・ラスベガス」のアカデミー賞男であり、近年は「ナショナル・トレジャー」「ゲットバック」ほかアクション、サスペンスに欠かせない看板俳優、そしてもう一方は、「ハイ・フィデリティ」「マルコヴィッチの穴」のアーティスティックな作品から「2012」のハリウッド大作まで、見る者の共感を呼ぶ等身大のキャラクターを演じさせたらピカイチの演技派──16年前には、同じ悪に挑む模範囚と連邦保安官という“善人同士”として「コン・エアー」で初共演した2人が、今作「フローズン・グラウンド」で念願の再共演を果たした。
だが、今回は善人同士の顔合せではない。刑事と殺人犯、善玉と悪玉が真っ正面からぶつかり合う、ケイジVSキューザックの壮絶な“対決”が描かれるのだ。
“ヒーロー”役も多いがくせ者ぶりも際立つケイジと、誠実な役柄が目立つキューザックを比較すると、悪役にはケイジを推したくなるが、今回悪役を演じるのは意外にもキューザックの方。だが、今作の殺人犯ハンセンは、町では良識を持ち信頼を得ている善良な表の顔を持ちながら、裏では次々と女性を拉致し、冷酷な犯行を重ねているというキャラクター。演じる俳優の誠実なイメージが強ければ強いほど、その裏の残忍な仕業が際立ち、見る者の背筋を凍らせるのだ。となれば、キューザックのキャスティングはまさに絶妙。屈指の演技力を誇る実力派だけに、ふたつの顔のギャップが生む恐ろしさは、ほかに類を見ないほどのリアリティを持つのだ。
対するケイジは、ささいな糸口から、事件解決に向けて執念の捜査を行っていく敏腕部長刑事を抑えた演技で体現。実力派の名に恥じない、渋みのある熱演を見せる。
これまでのキャリアを覆すキューザックの悪役ぶりと、刑事の執念を感じさせるケイジの演技。映画ファンなら、この演技対決を見逃せないはずだ。
■「12年間に24人以上を誘拐・監禁」「17件の殺人容疑」「実刑判決461年」──
もう一度言う、これは“実際に起きたアラスカ女性連続殺人事件”の映画化である
17歳の娼婦シンディが、「ボブ・ハンセンという男性客にモーテルの部屋で殺されそうになった」と警察に駆け込んだことから始まる「フローズン・グラウンド」の物語は、1983年10月にアメリカ・アラスカ州アンカレッジで発覚した“アンカレッジ女性連続殺人事件”の映画化である。
善良な市民として知られる男が、実は12年間に24人以上の女性を誘拐・監禁し、その後殺害していたという事実は全米を震え上がらせ、多くの人々に恐怖を植え付けた。17件の殺人容疑に問われ、461年の実刑判決を受けて今なお服役中というハンセンの前代未聞の犯行と、ハンセン逮捕に向けたアラスカ州警察との息詰まる攻防。その全貌を初めて描き切るのが、この「フローズン・グラウンド」なのだ。
前述の通り、殺人犯ハンセンを演じるのはジョン・キューザック。ニコラス・ケイジが、ハンセンを追いつめる刑事ハルコムに扮する。このハリウッド屈指の実力派同士の対決も見ものだが、脇を固める共演陣も見逃せない。ハンセンの魔の手から唯一逃げ延び、ハルコムの保護のもと事件解決の糸口となるティーンエイジャーの娼婦シンディを、「ハイスクール・ミュージカル」でブレイクした「スプリング・ブレイカーズ」のバネッサ・ハジェンズ、ハルコムを支える妻アリーには「サイレントヒル」シリーズのラダ・ミッチェルが扮する。近年は「キリング・ショット」などプロデュース業でも活躍するカーティス・“50セント”・ジャクソンが、売春の元締役を演じているのも注目だ。
強力な出演陣による“事件再現フィルム”とも言える今作。そこで描かれる事件の全貌から、目が離せない。
■“実録”ד犯罪サスペンス”
映画好きを刺激する“鉄板ジャンル”最新作=「フローズン・グラウンド」!
実際に起こった事件を題材に描く“実録もの”と、犯罪をテーマにした“クライム・サスペンス”。目の肥えた映画ファンを引き付ける2つの人気ジャンルが融合した“実録犯罪サスペンス”は、まさに誰もが認める“鉄板ジャンル”。「フローズン・グラウンド」は、この要注目ジャンルの“最新作”なのだ。