劇場公開日 2013年10月4日

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「ヒッチコック愛溢れ(過ぎ)るデ・パルマの新作」パッション arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ヒッチコック愛溢れ(過ぎ)るデ・パルマの新作

2015年1月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

アラン・コルノーのオリジナルは未見だが、リュディビーヌ・サニエ、クリスティン・スコット・トーマスの年の差(実年齢20歳差)共演では、単純に上司と部下という関係だけでなく、年齢差(老いと若さ)も二人の関係性を考える上で大きかっただろうと想像出来るが、今作デ・パルマのリメイク版では年齢差のないレイチェル・マクアダムスとノオミ・ラパスをキャスティングしたことで、陰と陽、光と影、二人の衣装(クリスティーンの色鮮やかなファッションに対しイザベルの黒づくめのファッション)に象徴されるように二人のキャラクターの対比が鮮やかだし、キャスティングされた二人の個性も活きていると思う。
オリジナルは未見なので、そちらに対してどうなのか分からないが、これはこれで悪くはないと思う。
ただし、観終わってみると、妙に古臭い印象が強く残ってしまう。
これは、デ・パルマのあまりのも強過ぎるヒッチコック愛(ラスト近くの音楽など、そのまま『サイコ』だったし)のせいなのか、デ・パルマの年齢によるものなのか?
この古臭さが最近デ・パルマがアメリカで映画を撮れない理由なのだろうか?

arakazu