遠くでずっとそばにいるのレビュー・感想・評価
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ラブストーリーではないところが斬新
タイトルで損をしていると思う。
ずっと、ラブストーリーだと思って見なかった。
タイトルからの想像では
・病気か何かで亡くなる恋人を描くもの
・亡くなった者が、残された者への愛情を描くもの
・最近流行りの時空を隔てた者同士の恋愛
の、どれかだと思っていた。
残された者が記憶を失くしているところから スタートという、
恋愛とか、幸福感のシーンの全くない、
サスペンス的要素のある 不思議な雰囲気の映画
記憶を取り戻すでもなく、それ故に悟りに似た境地にある主人公に、
蓮の花の意味を重ね合わせるかのような終わり方だった。
設定はいいが題材を活かしきれなかったかな
事故から目を覚ました27歳の朔美は過去10年の記憶を無くしていた。現状を受け入れ前向きに生活していたが、失われた過去が気になり始め…。
つまり、事故から目を覚ましたら体は27歳なのに記憶は17歳という何とも不思議な設定。
本人にしてみれば、10年未来に来たようなもの。過去10年の記憶が無い訳だから。
ヒロインの性格がポジティブ故、町や同級生の変わりようを楽しんでいたが、全てが楽観的ではなかった。
好きだった男性の死、自分に辛辣な言葉をかけてくる女性、一度だけじゃなく二度の事故、27歳の自分は何を思っていたのか。
苦く切ないラブストーリーとミステリーを絡めた作品に出来そうだったが、謎や伏線をかけたのはいいものの、フワッとした感じでしか回収されず、消化不良が残る。
なので、見所は倉科カナ。
見た目は大人でも精神は少女という役だけあって、キュートな魅力が光る。
基本明るい性格だが、それが心に負った深い傷を浮かび上がらせる。
もし、自分が10年の記憶を失ったら…
親父の死や仕事など生活の変化はあったが、映画バカは変わってないや。
蓮の花が印象的
二度にわたる交通事故で17歳の意識しかない主人公。10年の記憶を探しに街を彷徨する。いつも見守る恋人のごとし彼と男になろうとしている友達色々判ってくる事実。明るい性格の様に見えても深い傷を負っている彼女。それを詩的な映像と音楽で印象深い作品にしている。特に秋田の街が舞台になっているから、私の街であり、お堀の蓮は美しく、亡き人を思い出させる象徴になってると思うのは主人を亡くした私だけだろうか?
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