「当時の不都合な事実」カジュアリティーズ osanさんの映画レビュー(感想・評価)
当時の不都合な事実
同時代性ある不都合な社会的事実を扱うことは映画を含めた芸術の重要な役割だ。
当時まだ湾岸戦争はなく遅まきながらのベトナム戦争がアメリカの戦争リアリティだった。当時のベトナムリアリズム映画のなかでこの作品は趣を異にしている。青臭さがあるとでもいおうか。それはマイケルJフォックスやショーンペンなどのメインキャストのデフォルメ気味の演技のせいかもしれない。
日本人にはベトナム戦争はリアルとは言い難いものなので一層その共感も反感も難しい。
とはいえ、当時の時代性の中でベトナム戦争の不都合な事実をこれだけのリアリティで作品にした姿勢と成果物には賞賛の眼差しを向けてあげるべきと思う。
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