「牡牛座は戦士」ザ・コール 緊急通報指令室 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
牡牛座は戦士
職員から“蜂の巣”と呼ばれる緊急通報指令室。その緊急電話の多さで圧倒し、“常連客”をあしらってみせる遊びも混じえた導入部はアメリカの事件の多さを物語ると同時に、オペレーターの並々ならぬ対応力が緊張感を伴って伝わってくる。
少女ケイシーにとって災いは突然襲う。誘拐され閉じ込められた車のトランクから911に電話をかけ、応対した女性オペレーターのジョーダンが通話内容と市民からの情報だけを頼りに少女の救出にあたるというストーリー。
同じような事件で悲劇的な結末を迎えてしまった過去への苦悩と、何がなんでも今度こそ被害者を救うという決意がストーリーを支える。
そのため、本来ならば職務上とるはずのない行動に出る演出も、それはそれでアリと思わせる。ここはハル・ベリーが演技力でカバー。
ラストありきと思えなくもないが、あのインパクトのあるラストに辿り着こうとすれば、ツッコミ覚悟でジョーダンに職務を超えた行動をとらせなければ繋がらないと納得する。
ただ犯人を捕まえるだけなら並の作品で終わっていたが、あのラストは予想外だ。
キーワードは「牡羊座は戦士」。
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