「盗人猛々しい。」ブリングリング ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
盗人猛々しい。
この事件がニュースになった時のことを何となく覚えている。
確かP・ヒルトンがインタビューに応えていたような…。
今作を観て(当たり前だけど)嫌悪感を抱くことは然りだし、
ソフィアもそこらへんのことを加味して描いたんだろうけど、
ストーリーにもならない無軌道無機質なこういう若者たちが
今は当たり前に溢れているんだろうな…と思うとやたら怖い。
ちなみに監督の家はセキュリティはバッチリなんだろうか?
襲われたセレブ邸の「空き巣さんいらっしゃ~い♪」的な
ぞんざいぶりにはホント驚いた。窓は開いてるし、誰もいない。
どうぞ、何でも持っていって♪って感じだもんね~あれじゃ。
主人公?となる男子は地味な転校生で友達もいないことから、
早速一番性悪そうな女の子・レベッカに目をつけられる。
親友?じゃないだろ、窃盗仲間だろ?と思うほど付け込まれ、
セレブ邸への窃盗を繰り返す。そこへまた仲間たちが加わる。
ハリポタのE・ワトソンが仲間のニッキー役を好演しているが、
彼女の場合、賢そうな顔立ちから小賢しい悪人といった感じ。
妹のサム役、T・ファーミガの方がワルの丸出し感がアリアリ。
どちらにしてもどうしようもない連中の勢揃いなのである。
学校にも行かずに、毎晩のようにクラブ通い、パーティ三昧、
普段の生活からして庶民からはかなり程遠い気がするけど、
カラバサスでは毎晩こんなことが繰り返されているんだろうか。
どうしようもない事件に関わった連中を、どうしようもなく描く、
という点ではかなりリアルで観応えあるが、
やはり観る方がどこにも感情移入ができない(若者ならできる?)
ところから、やや視点が外れて、PTAのオバさん気分で観ていた。
それでも繰り返される窃盗に魅力がないので(宝石・時計を見ても)
こういう感覚は、こういう世界で育っていないと分からないよな~
ということになる。羨ましいこともなくて、ただのおバカ連中が
こそこそと豪邸に盗みに入っては、身につけて自慢しているだけ。
やがて自身の虚しさに気付く時がくるんだろうか…と思う間に
逮捕。裁判の一部と判決に至るまでを今作では描いているが…。
まったくもって同情の余地もない事件・出来事。
逮捕されてなお、自身を取り繕う女子たち(やっぱオンナだわね)
の本性の凄さには、男性陣が驚いてしまうんじゃないかな^^;
(キラキラしたけりゃ鉱山でも掘ってこい!なんて思っちゃうけど)