「お母さんを大切に」麦子さんと CRAFT BOXさんの映画レビュー(感想・評価)
お母さんを大切に
3年前に父親が死んで以来2人暮らしだった兄妹のところへ、生き別れた母親が突然尋ねてくる。そんな母親と一緒に暮らす事になった妹の麦子。彼女には幼い頃に別れた母親の記憶がない。しかし、数日後(数週間後かもしれない?)、母親が死ぬ。母親に対して素直な気持ちになれないまま、死んでしまった母親の四十九日を迎え、納骨のために母の郷里に訪れる麦子。そこで、若き日の母のことを知る。
ストーリーとしては単純だし、まぁ現実の親子はそんなに簡単でもないわけだが、「母」を演じる3人の女優、余貴美子、麻生祐未、ふせえりが、それぞれいい感じで「母親のもろさ」を見せてくれて、それが見ている者を切ない気持ちにさせる。3人の女優の演技もだが、あからさまとも言える直線的な演出が効果的だ。3人のベテラン女優に囲まれた堀北真希は、彼女にとってとても恵まれた配役である。
鑑賞後、まだ生きている老いた自分の母親を大切にしなければって思わされる。
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