劇場公開日 2013年12月21日

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「年末年始はこの映画で幸せ満喫!家族って本当に良いなぁ、かぼちゃご飯たべたいなぁ」麦子さんと Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5年末年始はこの映画で幸せ満喫!家族って本当に良いなぁ、かぼちゃご飯たべたいなぁ

2013年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

楽しい

幸せ

映画「麦子さんと」って何だかとても変わったタイトルで、凄く印象に残り、興味がとても有りました。
そして洋画と違って、邦画はやはり、沢山笑って、ちょっぴり泣けて、人情溢れる人々との心の交流を描いている作品を観ると心がほっこりと和んで幸せになる。
この「麦子さんと」を観ると、「本当に、日本人に生れて来て良かったなぁ、そして、この親の子供として生れて来られて良かった、良かった」とこの映画を観終わって、何だかしみじみと自分の親に対しても、自然と感謝の気持ちが生れて来て、その気持ちを言葉に出して、しっかりと伝えたくなる、そんな不思議な魅力に溢れた映画でした。

その昔、お正月映画の決定番と言えば「寅さん」シリーズがあって、この映画を観なければ、お正月は来ないと言う程に、日本人の心に響く作品で、新年は多いに笑って、少し泣けて、気の良い人々ばかりが登場して、心がほっくりと暖かくなる、そんな映画が、必ず新年に公開されて、心地良い年をスタートさせる事が出来ました。
しかし寅さんこと、渥美清さんが亡くなって、そんなお正月のささやかな楽しみが無くなってしまって久しいけれど、今年の冬は、そんな私達日本人が大切にしてきた家族の人情物語の「麦子さんと」を是非観て、新年のめでたい、初笑いの幕開けをしたいものだとお薦めしたい。

この映画は今の邦画界を代表する素晴らしいキャストで描かれている。先ずヒロインの麦子はもうお馴染の堀北真希、そして彼女の兄、憲男に松田龍平が当たっている。この2人が織り成す凸凹兄妹ぶりが、またユーモラスで何だか、あるあるこんな人と実感出来る仲良し兄妹を好演していた。そして、問題の2人を捨てて、家を出た母親が或る日舞い戻ると言う、この無責任な、母彩子を演じているのが、ベテラン俳優の余貴美子だ。
この彩子は、子供を捨てて音信不通になっていたにも拘わらず、或る日突然2人の子供の前に姿を現したのに、悪びれる所も無く、ひょうひょうと生活をしていくその過程が見ていて面白い母親なのだが、それには深い事情が隠されていたんだね。

そして、この親子と言っても何も良く記憶に残っていない母親が、どんな人柄で、どんなに愛されていた素敵な人だったのかが、徐々に明かされていく過程は、映画を観てのお楽しみです。
誰でも、身近な家族には甘えが出たりして、中々素直になれない事が有ったり、大切な思いを伝える事が出来なかったり、或いは本気で無くても傷付けたりしてしまうけれども、みんな一生懸命に愛を求めて、家族は心で繋がろうとしているんだなぁと、そんな優しさに溢れた家族の大切さを改めて、思い出させてくれるのが、本作でした。
母の作る家庭の御飯が一番の幸せの原点、毎日の平凡な生活にこそ、本当の幸せがぎゅっと詰まっている。そんな真実に気付かせてくれる最高の映画が誕生した事を何だかしみじみ幸せに思う。そして、このほっこりとした幸せをみんなに体験して欲しいと思うなぁ。
かぼちゃ御飯か!家庭ならではの味だよね!

ryuu topiann
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