「辛すぎる献身。」容疑者X 天才数学者のアリバイ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
辛すぎる献身。
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天才物理学者ガリレオ役の福山が出てこない韓国のリメイク版。
TVシリーズも劇場版も好きで観ているので、これがリメイク
だと知ってからならだいたい同じなのが分かる。ほぼ一緒だが、
細かな場面や当然ながら湯川の推理など描かれない部分はある
のは否めず。そのぶん悲しいメロドラマとしての成立度が高く、
特に後半~終盤までの「献身」の「真実」を見せられてからが辛い。
不条理極まりない(裁きに於いて)ラストながら、犯人がそれを
望んだとあっては助けられた側はどう振る舞えばいいのだろう。
これが献身かよ~と演じた役者がドンピシャ顔(日本版より)な
ところも同情の幅が広がる(ゴメンね)。やはり堤真一ではねぇ、
イイオトコすぎるんだもの。慕われる隣室の女性と娘は美形で◎
湯川の代わりに冴えない刑事が奮闘するのだが、やはり演技は
上等でも推理の面白さが伝わってこない。エ?と思うトリックの
謎もあの福山のわざとらしい抑楊のついた(誉めてます)言い回し
の方が場を盛り上げるのは必至で、そこはもう仕方ないのだが、
若干でもふざけたところのない韓国版の作りは、物語の哀しみを
より一層引き立ててとにかく切なさが堪らない。原作の力だねぇ。
(インドの監督もリメイクだって。もう全世界で作られたりしてね)
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