キャプテンハーロックのレビュー・感想・評価
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カッコいいヤン
三浦春馬さんのヤンが主役みたいだった。
声がよく通るし、存在感あり、で良かった。
ハーロック、漫画もアニメも知らないので、
ストーリーにもなかなか追いつけなかったが。
地球で人口が増えすぎで100年前からいろいろな星に人類の拡散が始まったのか。
あの元老たち、ある国の国会議員の権力者を
イメージしているのかと感じた。
我が身のみさえ良ければいい人たち?
その為に下の者を動かし駄目なら切り捨てる。
地球をとまでは言わないが、
世界を紛争の無いようにしてくれる
ハーロックやヤマが登場してくれないかな、
と思った。
三浦春馬さん、役を演じる以上完璧を目指す人。
もっといろいろな姿をみたかった、と
また思いました。
映像は秀逸でした。
映像としては、松本零士さんの描かれる人物やメカの特徴をきちんと捉えながらも(時代の流れでしょうが“松本メーター”が見受けられなかったのは残念でしたね)リアリティのあるもので、若干存在感が薄めで後ろ向きなハーロック(孤高の存在というイメージがあったのですが、いやに人間臭いハーロックでしたね)やヤマ等の登場人物のヴィジュアルは格好良かったですし、ケイやミーメ等の女性キャラクターの絶妙なボディライン(所謂松本ラインですね)や綺麗なロングヘアーの描写は一見の価値があるかと思います。
アルカディア号も外見だけでなく内部構造に到るまで精緻に描かれていましたし、メカニカルな描写も秀逸だったかと思います。
戦闘シーンもなかなか迫力ありましたし、映像としては素晴らしかったですよね。
ストーリーは原作ファンからは大ブーイングを受けているみたいですが、福井晴敏さんらしい脚本で、僕としてはそれなりに楽しめました。
ただ、ラストが頭の悪い僕にはいったいどういう事(゜Д゜≡゜Д゜)?なのかわからなかったのですが…。
ヤマがハーロックの後を継ぐのはわかりましたが、何が原因で皆復活したんでしょう?(゜〇゜;)?????
オマージュがない
漫画も初代のアニメも観た者です。
観終わった感想は、「いかにも松本氏らしい自己満足作品」です。
自分は、ハーロック譚では、初代アニメや劇場版銀河鉄道999が一番好きです。
即ちそれは、「りんたろう版ハーロック」という事です。
後に松本氏ご自身でリメイクやらをたくさん作られましたが、氏が関わると必ず作品自体が支離滅裂になっていく気がします。
それは商業主義の為に、違う物語を無理矢理繋ぎ合わせたご都合主義によるものだと解釈しています。
この作品も氏は、自身のイメージにピッタリだと絶賛しておられたと記憶しています。
しかし、ハーロックファンの殆どは、りんたろう版ハーロックのファンなのではないでしょうか。
だから、総じて厳しい評価ばかりなのだと思います。
これは自分達が愛したハーロックじゃなく、全く新しい主人公です。
ストーリーは、氏が好きな少年が大人になるってストーリで、氏としては満足だったのかもしれません。
でも戦う理由が、ハーロック自身が汚した地球の存在を完全消滅させて、無からやり直す為ってのも?だし、ハーロックもヤマもウジウジしていて歯痒いし、ミーメやトチローの存在意義も希薄です。
挙句に兄弟喧嘩の原因が女性問題で、案の定彼女は死んでしまいます。
他、ハーロックが死んだと思ったら生きていて、ハーロック二人体制になったり、ミーメも消滅したはずなのに復活したりで?????状態です。
初期稿では殺したけれど、氏からクレームが入って変えたのかなと勘ぐってしまいます。
ハーロックを全く知らない人には、映像を観る価値だけはあります(映像で星1つプラス)。
しかし、りんたろう版ハーロックの自分には、「あーあ、松本さんまたやっちゃったヨ」としか感じません。
せめて、ナレーションを井上氏にアテてもらえていたら、嬉しかったのですが、そういった配慮も全くなかったのが至極残念です。
原作者や製作者達のマスターベーション的な作品で、第三者が感情移入出来る物語じゃありません。
ハーロックのキャラ改変が酷過ぎる
CGアニメなので、原作や過去のアニメ作品とは別ものと感じることはできるのだが、如何せん、ハーロックのキャラクターとしての魅力は描かれず、話にならないほどキャラ造形に酷い改変。
地球を破壊した張本人で、それを後悔して生き続けて、トチローに愚痴をこぼし文句を言い、アルカディア号の仲間達に嗜められ、戦闘能力が低いハーロック。なんだこりゃ?のレベル。
評判のCGも、たしかにきれいではあるが、逆に未だにこのレベルかと残念な気持ちになる。いったい『ファイナルファンタジー』から13年で、どれほど進化したというのか。雑味がなく綺麗すぎる。
また、字幕の入れ方などが雑。もう少し考えて入れて欲しい。要するに「頑張ってるね。でもこのレベルじゃダメだよね」という絵づくり。
まぁ、CG云々の前に、こんな馬鹿馬鹿しいハーロックを作るなら、オリジナルの創作キャラクターを作り出せばいいだけのことで、安易に過去の人気コンテンツを利用しているところからして駄作と言わざるを得ない。
さすがに映像がすごい!
原作は見てなくても大丈夫な感じの
作品でした(私は見てない)
映像が兎に角綺麗で
さすが、お金かかってるだけあるね!
って感じでした^ ^
ハーロックがカッコイイの
なんのって!!
もう少し出番多めがよかったな…
にしてもあの地球が
ちょっとエグくってビックリしました…
それと小栗旬さんの声優もちょっとだけ
しっくりこなかったかな…?
それと結末がしっくりこなかったので
その二点で星マイナス1個です^^;
何度でも見たい
どうしてこの映画にこんなに惹かれるのかわかりません。
3回も見に行くなんて、初めてだし、おそらく今後もないでしょう。
子どもの頃にハーロックファンではありましたが、
映画も見ていないし本も持っていませんでしたから
ほとんど忘れていました。
たしかに映像はきれいだし、物語も複雑で含蓄が深く、とても考えさせられます。
でも、それだけだったら、ライフ・オブ・パイなど
他にもそのような作品はたくさんあります。
しかし、この作品には、それだけではない何かの魅力があります。
それがなんだろうとずっと考えていました。
物事が思うとおりにならないどうしようもないやりきれなさ。
私達の日常にもそこかしこにみられます。
そんな時、転機を素直に受け止め前進する潔さ、
何度見ても勇気付けられます。
その他にも、十字架を背負うがごとき登場人物の姿には聖書を、
滅んで繰り返し永遠に至る自由、なんて部分には
福岡伸一氏の「生物と無生物の間」を連想しました。
他にも示唆に富んだ場面が多数あり、何度見ても考えさせられます。
配役について言えば、たしかに小栗旬さんの声は、
昔のハーロックの印象と比べると少し軽めの感はぬぐえませんでした。
しかし、高圧的なイソラの元で捕縛される場面や、気落ちしている場面など
とても難しいバランスを絶妙に演じていたと思います。
今回のハーロック像を考えると、井上真樹夫さんでは艶やか過ぎるし
かといって他の誰が?向井理さんの声ではキラキラしすぎるし、
人選も大変だったろうし、
小栗さんも大変苦労して役作りされたのではないかと想像します。
他の登場人物も魅力的で、本当に引き込まれました。
あえて難を言えば、文庫版に比べてストーリーの省略が多く、
話の流れがつかみづらい部分があったこと、
音楽が意外に単純で、もう少し不協和音や複雑なリズム進行などがあってもよかったかな。
ただこれは作曲家によって向き不向きがあるので評価にはいれていません。
壮大なスケール感や悲壮さは十分に出ていたと思います。
もうすぐ放映終了のところが多いのが残念です。
DVDは購入しますが、この映画は大画面で見たい。
ヤマがヤマ場を。
アニメ放送当時は松本零士大感謝祭という感じだったので、
ヤマト、999、と共に見ていたが、それほど覚えていない。
その二作と比べるとかなり男っぽさが際立っていて暗い話。
だけどとにかくハーロックが抜群にカッコ良かったのだ。
多分(当時子供の私でも)女の子は彼のファンになったんじゃ
ないだろうか。声もカッコ良かったしね~(井上真樹夫)
でも彼には過去に大恋愛したお相手がいたんだけどね(爆)
リメイク。というわけではなかった。
そもそもの設定や話の構成がずいぶん変えられている。
ハーロックを暗殺する目的で乗り込んだヤマの存在が、
オリジナルの台場になるんだろうか。かなり違うんだけど。
地球を守るという目的は変わらないにせよ、侵略者と戦う
訳ではないので、何だかハーロックの哲学というか精神が
破綻者という扱いになっており、初めから切ないのなんの。
ヤマはトラウマを背負っているものの、生命力の強い若者と
いう意味でハーロックとは対極に描かれている。
一体どっちがキャプテンなんだ?感が冒頭から随分強し。
自分の死に場所を求めて生きる男であるハーロックだけど、
まさかああいう展開になるとはなー。ちょっとビックリ^^;
いろんな意味でかなりオリジナルから飛躍している作品だ。
脚本が福井晴敏なので、あぁなるほど…という気もするけど。
それにしてもウットリするのはCG技術。
モーションキャプチャーを用いた顔までソックリ♪な描写は
お見事としか言いようがない。加えて動きの滑らかなこと。
映像だけでも十分に楽しめるので、まぁ好き好きはあれど、
観ても損はないのではなかろうか。
他の声優陣も良かったと思う。観ていて違和感はなかった。
でもヤッタランはどうしてもキャイ~ンの天野にしか見えない。
(現代解釈だと設定がこうなるの?ヤマトの時にも思った疑問)
果てなき宇宙で光を目指せ
アニメやマンガに疎い自分は、原作である『宇宙海賊キャプテン
ハーロック』について今まで観たことも読んだことも無く、
分かっているのは宇宙が舞台である事と、主人公の風貌くらいのもの。
原作ファンの方々の受けはずいぶんイマイチのようだが……
個人的には、ムチャクチャ楽しんで観られました。
まずは不満点から挙げてしまおうと思う。
原作を切り詰めた為なのだろうか、展開が早すぎるシーンも
あるように感じる(前半の溶岩惑星でのやり取り等)。
原作通りなのかどうかは分からないが、最後に停止した筈の
“ダークマター機関”が再起動した理由もピンとこなかったなあ。
地球を壊す手段だって残ったまま終わっちゃうし。
まあ気分が盛り上がってたのであんまり気にはしなかったのだが。
また、ハーロックの部下達の描き方も不足していると思える。
彼らはなぜハーロックの“夢”を盲目的に信じ続けたのか?
どんな暗い過去がハーロックへの忠誠に繋がっているのか?
例えば巨漢の部下が叫ぶ「俺はもう逃げねえぞ!」というセリフも
色々とバックグラウンドがあるに違いないのだが、
過去についてはセリフの端でぽつぽつと匂わせる程度で消化不良。
が、それらは個人的には些細な不満。
まずは他の方々も書かれている通り、美しくダイナミックな
CG映像はスゴい。ホントに世界と十分に勝負できるレベル。
宇宙戦闘シーンの迫力と重量感に関してはぶっちゃけ
公開中の『スター・トレック』続編以上だと思う。
風景はどこをとってもスケール感に溢れているし
(惑星を兵器に使うシーンのとてつもないスケール感と来たら!)
人物のCGは“キレイすぎる”きらいはあるが、美麗。
今回は3Dで鑑賞しなかった事を猛烈に後悔しております。
そしてメッセージ性だ。
もう戻っては来ない過去の幻(ホログラム)にすがる人々。
その幻を棄てて前進しようとする終盤の主人公たち。
この物語は、悲惨な過去の記憶にがんじがらめにされ、
「人はただ死に逝くのみの存在」と未来に絶望する者達と、
その過去を見つめてなお未来を生きようとする意志との対決だ。
宇宙と絶望は似ている。どこまで進んでも暗闇しか見えない。
僕は、この映画における宇宙から、不況に震災にと、昨今の日本を
覆う空気に近い意味合いを感じずにいられなかった。
その絶望の中でもちっぽけに輝く一輪の花。
どんなにちっぽけであっても、希望を育む土壌は常に存在する。
失ったものを取り戻すことは出来ないが、再び育む事は出来る。
元通りと言えるまでにどれだけの時間が掛かるかは分からない。
だけど、
何があっても生きる事を棄てるな。前だけを向いて進み続けろ。
ちっぽけな希望を育み、それを未来の者達に繋げ。
果てしなく広い宇宙に咲いた一輪の花が世界を変える。
それはいかにも日本的なセンチメンタリズムだと感じるけれど、
それがここまでの説得力を持って語られたのを僕は知らない。
この物語にはがむしゃらに前に進もうとする力がある。
「それでも生きるしかない」という後ろ向きな姿勢ではなく
「だからこそ生きるしかない」という前向きな生き方がある。
本作を鑑賞した日の早朝、東京五輪開催決定のニュースを聞いた。
はっきり言って五輪誘致なんてやる意味なんてないと考えていた
のだが、久々の明るい話題に心を踊らせている自分に驚いた。
『何をやったって悪い方へ向かうだけ』と最初から諦めて、
鬱々ムードでいたって始まらないんだろう。
明るい方へ歩いていかなきゃ、明るい場所へはたどり着けない。
五輪のニュースを観る前後ではこのレビューの内容も
変わっていただろうけれど、今感じるのはそんな感想。
ただそんなテーマを感じさせる内容にしては人が
死にすぎるのが一番引っかかるところではあるので
そこは減点させていただいたが、大満足の4.0判定!
元気出させてもらいました!
〈2013/9/7鑑賞〉
ハーロックという生き様
私は作画面で手抜きを繰り返した挙句中途半端で終わった漫画版も、本来自由であるべきハーロックに足枷をはめて、地球に縛り付ける幼女キャラを出したTVアニメ版も好きではないが、ハーロックというキャラクターは好きだった。その「己の信じる旗の下、どんな困難な状況にあっても不敵な笑みを浮かべながら、明日のために今日を生き抜く」生き様が好きだった。
しかしこの作品のハーロックの生き様はそれとは違う。地球の支配体制から追われているのは同じでも、この作品でハーロックが為そうとしているのは、100年前のカムホーム戦争において自らの判断ミスで地球を死の星に変えてしまった罪悪感(絶望感)から、次元振動装置を全宇宙の100か所にある時間の結節点に設置し、一斉に作動させることで時間の流れを解放し今の宇宙を消滅させる。その後に再び始まるビッグバンから生まれる次の宇宙に期待をかけるというもの。まるで死後の輪廻転生に望みをかけて無理心中を図るがごとしで、これが「明日のために今日を生き抜く」ことであるはずがない。
全宇宙には人類と絶滅間近のミーメの種族意外に知的生命体はいないといっても、少なくともトカーガ星には2種類の生物が生息しているのに、ハーロックの行動はたかが人類の中での問題解決のために、そんな異星生命体をも巻き添えに全宇宙を一旦消去しようとするもので、身勝手極まりない。
そういう面ではあくまで現在の状況の中で明日への希望を見出そうとするヤマの方が、本来のハーロックに近いと思える。もしかしてこれは「ハーロック前史」とも言えるもので、ヤマが襲名した2代目こそが私の知るハーロックになるのだろうか。
ただ私はヤマが顔面に傷を負った時点で代替わりがあるかもとは思ったが、当然初代は死ぬか重傷で冷凍睡眠にでもなるだろうと思っていたので、初代が健在のまま「二人ハーロック体制」になるとは意外だった。
初代ハーロックは冷静と言うより陰鬱な感じで、小栗旬もそれに合わせたせいか、声を作り過ぎて合っていない。ここは懐古趣味からではなく、井上真樹夫氏に演じて欲しかった。その代りと言っては何だが、鳥さんの声はスマッシュヒットで大変よかった。
映像面ではかなりのレベルで、人物がアップになった時の質感(皮膚感)には改善の余地があると思うが、それ以外に関しては予想以上に素晴らしくまたパワフルだった。
SF的には変な兵器が出てくる(気軽に運んできた中性子星を縮退圧力以上に圧縮して、ブラックホール生成に伴うγ線バーストではなく、臨界光波を発生させるとか)が、少なくとも映画を観ている間はそのパワフルさに圧倒されてあまり気にならない。
全体としての構成は歪んでいるが、ストーリーよりその画面のパワフルさを楽しむべき作品である。
出来れば主題歌はあの歌が良かったですが
邦画のCGにはがっかりしたことしか無かったのですが、この「ハーロック」の品質の高さは驚異的でした。
凝りすぎるくらうに凝っていて、まつ毛の一本一本、皮膚の細かなしわまで全て描かれています。アップになると実写としか思えない出来は必見ですよ。
ストーリーは完全オリジナル、ハーロック自身にも本作だけの特殊設定がされています。これは好き嫌いになりますが、私には余計な追加だったな~と感じました。
もっとも、新人乗組員(本作オリジナル)の「ヤマ」とハーロックとの最後が交代劇となるのならアリと思えたのですが・・・
あの設定も含めハーロックが男らしくない感じが強くなってしまったのが最大のガッカリポイントでした。
CGと、アルカディア号の無敵っぷりに評価4.5点
ストーリーと声優の演技力でマイナス1.5点
ハーロック復活がうれしいので0.5点復活してこの評価にいたします。
必見!ハーロック健在!3D+映画館は絶対条件。圧巻です!ただ話が深いので、以下のネタバレ読んでから観ても感慨深く見れます。難しいの苦手な人とハーロックの人となりを理解していない人は読んでからどうぞ。
現在46才、初めてハーロックに出会ったのは小学生の頃です。
松本零士先生の名が先頭にあるハーロック。とても期待していました。
期待以上にパワーアップしたハーロックでした。
昔からハーロックは人類にとって本当に大切な事を知っているからこそ私は長年ハーロックに惹かれ、理想像でもあります。
そんなハーロックの考えを、実は仏教でも同じことを教えています。
少し、話が逸れますが仏教は亡くなった人の為だけにあるのではなく、人が生きる為の知恵に重きをおいて説かれています。
今回のハーロックではその辺が良く表現されています。
人は過ちを犯します。主人公のヤマやイソラ、そしてナミその他の登場人物が各々の人生を背負って生き、苦しんでいます。
ハーロックもその一人なのですが、ハーロックだけが唯一本当に大切な事を知っていて、それを行動に移せる強靭な決意を全うしています。
ハーロックはエゴや欲に溺れた醜い人類を諭す為に自らの人生をかけ、地球という物質よりも勇者達(命を守る人達すべて)の尊厳を大切にします。だからこそ、尊厳を失った人類から地球を取り上げる必要があったんです。
やはり、ハーロックは本当のヒーローだと感じました。
カムホーム戦争なる時、地球という物質を無くしてでも尊厳を失った権力者たちや人類の醜い有様を終わらせる必要があったとハーロックは考えたのでしょう。
自分の人生と引き換えに、それが出来る人ってやはりハーロックだからだと思います。
とは言えやはり、地球こそが人類の命の根源。
それをよく知っているのもハーロックです。
だからこそ、ハーロックは小さな希望を追い求めるのです。
ハーロックは100年もの間、本当に辛かったと思います。
ハーロックがエゴでワガママと評価している人がいましたが、そう感じるのはイソラ目線で映画を観ていたんでしょうね。
そうさせたのもこの映画の完成度の高さを感じさせます。
ヤマを優柔普段と評価をしている人がいましたが、それは間違いです。
ストーリーが理解できなかったのでしょうね。
実際はヤマこそが全くブレの無い選択をしています。
ヤマは自分の価値観と尊厳を信じて、自分の置かれた環境をジャッジし人生を選択しています。
だからこそ、ハーロックの暗殺を躊躇したんです。
ヤマの正義は一つ。しかし、ヤマ自身の正義を重んじるとイソラとの正義の考え方に相違が生じます。
実際、現実の我々も人生の中で一番難しいのが自分の正義と誰かの正義は違うということです。誰かの正義は、立場が変わると誰かにとっては悪となることです。
人が集まれば正義の数は人の数だけあり、その中で自分の正義を貫くのか、それとも長いものに巻かれるのか、また事なかれ主義を通すのか。
難しい選択です。
ヤマは実はそんな私たちのような一般市民的な考えの方の存在。
そして、何が本当に正しいかを見極める為に自分の物差しで人生を選択していく姿は、我々現実社会の人間にもエールとして受け取れます。
尊厳を重んじるハーロックか、地球を住めない惑星にし人類から地球を取り上げざるを得なかったハーロックを悪と考えるイソラか。
きっと、この映画の批判をする人はこの映画の本質、つまり松本零士先生の人生経験の知恵を読み取れなかった人たちだと思います。確かに難しいと思いますが、その分非常に読取るべき方向性の多いメッセージたっぷりの映画です。
因みに、ハーロックファンの方。他の方の意見の様な悪者的な要素は全く無いです。
万が一あるとすればハーロックは海賊であることだけでしょう。
ハーロックは松本零士先生の父親像(と私は捉えています)。だから、変わる事はありません。
ハーロックは昔通り。ちゃんとハーロックです!!
この映画のテーマは今まで通り[永遠の命」です。
[映像]
3Dなら凄い。
アルカディア号どでかい!
わが憧れのハーロックは何処へ…
松本零士が生んだ名キャラクター、ハーロック。
世代でなくとも、レンタルで「わが青春のアルカディア」やアニメシリーズの「宇宙海賊キャプテンハーロック」も見た事あり、全く馴染みが無いという訳でもない。むしろ、好きなキャラクターである。
誇り高い姿は格好良く、“宇宙海賊”は素直にワクワク。人気のおちゃらけ海賊映画よりよっぽど好きだ。
今回の新ハーロックは、期待半分不安半分。さて、その感想は…
まずは、多くの方と意見が被り恐縮だが、映像は凄い!
日本のフルCGアニメにはこれまで幾度もがっかりさせられてきたけど、かなりのレベル。やれば出来るじゃん!
これだけは劇場で見て良かったと思った。
肝心の中身の方は…
壮大なスケールやテーマを扱っているが、何かパンチに欠けていた気がする。
テンポも早過ぎで、グッと胸に響く前にスクリーンの向こうで勝手に進んでしまっている。
ハーロック暗殺の密命でアルカディア号に乗り込んだ工作員ヤマ。そんな彼がハーロックと出会って…と、大方想像通り。(このヤマの心境の変化が、あっちにふらふら、こっちにふらふらで、イマイチ感情移入しにくい)
かつて戦争を終結させた権力機関“ガイア・サンクション”にもお決まりの隠してきた秘密アリ。
地球の真実など衝撃ではあるが、目新しさは無かった。
一番違和感を感じたのは、今回のハーロック像。
ハーロックとは、自由の旗の下に理想を追い続ける男ではなかったのか。
ここで描かれたハーロックは、自らの罪とエゴに縛られ続ける男。
ハーロックだけではなく、他の登場人物も映画のテーマも。
勿論、そこからの解放=自由が描かれている訳だが…。
残念な事に小栗旬の声はハーロックに合わない。渋さとカリスマ性が足りない。
ヤマ=三浦春馬はなかなか。
蒼井優が声を担当したミーメは青くないナヴィ族にしか見えなかった。
映像は素晴らしい。迫力もある。テーマも悪くはない。それだけに…。
かつてのハーロックを期待すると戸惑ってしまうだろう。
だけどこれは、新しい世代へのハーロックなのかもしれない。
ナレーションを小林清志氏が担当していたが、出来れば井上真樹夫氏にやって欲しかった。
それぐらいのオマージュ精神はあって然るべき!
ハーロックの生涯の友のあのキャラクターにちゃんと触れていたのは一安心。
それなりに楽しめたが、違和感が残る作品
映像はウワサ通り迫力があり圧巻。時々、実写の映画を見ているかと思わせる程。
ただ、やはりハーロックには命をかけて戦ってほしかった。
じゃないと、命をかけて戦っている乗組員が寂しすぎる。
死なない人がいくら頑張っても、見ている方はハラハラしない。
高い所から飛び降りられても、たくさんの敵に立ち向かっていかれても、死なないからね…と、格好良さが全く感じられない。
敵は全て皆殺しの人情味のなさもいただけない。
とにかく、格好いいハーロックが見られなかったのは、残念でならない。
ハーロックではない
映像はきれいでした。ただ、話が淡々と進むだけで全然興奮しなかった。
監督が悪いのだろうか?それともハーロックと思って期待しすぎたのだろうか?初めのハーロックが高度何百メートルもあろうところから飛び降りるところで興が少し覚めた。これは監督なのだろうか?作者のせいなのだろうか?
『限られた命を精一杯生きよう』というのが松本 零士の哲学と思っていたがハーロックに永遠の命を与えて・・・。
ハーロックがかっこ良かったのは、信念のためなら自分がどうなろうと構わないところで、『男とは負けると分かっていても戦わなければならないときがある』が一番それを表した言葉ではないだろうか。本作にはこの一番有名なこの台詞がない。わざと外したのだろうか?あまりにも原作からかけ離れたので原作者が入れるのを拒んだのだろうかと勘繰ってしまう。
声優も、ハーロックでなければ小栗旬でも悪くはないと思ったが、やはり渋さが足りない。というか、本作ではハーロックは20代から齢をとっていない設定なのでこのような配役になったのだろう。
蒼井優は結構良かった。ミーメを演じているという感じでアニメをしっかり勉強していると感じられた。
ハーロックでなければ映像だけでそこそこ楽しめたと思うのに残念です。
キャプテンハーロック
今日かなり期待して鑑賞に劇場に行きました。私はテレビシリーズをタイムリーで見ていた世代なので、ハーロックにはかなり思い入れがありました。日本のダークヒーローといえば手塚治虫のブラックジャックと松本先生のハーロックは鉄板なのでかなり期待して見に行きましたが、まず気になったのがハーロックの声です小栗君では若すぎてやはりハーロックの生きている年月等を考えると井上さん(テレビドラマ)に近い渋さがほしかったです絵は抜群によかったと思いますそれともう一つは、アルカディア号のデザイン少し崩しすぎていたような気がします。原作に近い感じ昔の帆船、海賊船のイメージを大切にしてほしかった実写版のヤマトよりは良かったですけど…トチロー、哲郎との関係、繭(トチローの娘)との関係をもっと入れてほしかったです。昔のハーロックを知らない世代には受けるのかもしれませんが、かなりそこの人間ドラマは重要だと思いました。結果評価は低くしてあります。次回はスリーナインをリメイクしてほしいので声優さんのイメージともちろんハーロックや絵めらる出すは出してほしいです2時間の枠に入れるには松本先生のストーリーが壮大なのでCGの出来のよさの半面ストーリーとキャラクターの声の選択にはがっかりしました。ヤマトのアニメリメイク版は良くできているので次回ハーロックを制作するときにはもう一度原点のハーロックに戻ってほしいです。期待を込めてコメントさせていただきました。
映像は綺麗だけど・・・・
私は原作も読んでいて、アニメも見ていた世代です。
本作の映像は綺麗でメカ好きにもうけると思いますが、
印象に残ったのはそれだけです。
ストーリー設定は良いと思いますが、脚本がよくありません。
話の流れが唐突すぎるところが多いです。
声優陣もキャラクターに合ってる方は良いのですが、
合わない方は違和感ありありです。(特に主人公が・・・)
そのせいか全体のバランスが悪く、
キャラクター設定もヤッタランやミーメがそうなっちゃったのね的な印象です。
結構、期待して観に行ったのですが、
原作やアニメを見ていた世代には???だと・・・・
ラストなんか特にそう思います。
むしろハーロックなんて知らない、
先入観が無い方が観た方が良い感想なんだろうと思います。
私はレンタルで観れば良かった的な作品でした。
松本零士先生はこれで良かったのかなー・・・
今まで見たことない映像。宮崎駿引退以降の日本アニメの未来を予感させる作品。
巨匠ジェームズ・キャメロン監督に「今まで見たことない映像。もはやこれは伝説だ」と言わしめ、海外での高い評価から、第70回ベネチア国際映画祭への参加も決定した本作。『ホビット』シリーズや『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』でも導入されたハリウッドの最新CG技術“フェイシャルキャプチャー”で完成した映像は、壮絶なバトルシーンからキャラクターの細かな表情に至るまで、全てが超リアルなんです。ビジュアルのみならずハイレベルな音響技術など、あらゆる面で日本の本気がみなぎる作品。えええっ~!これってホントに日本のアニメなの?という驚きとともに、5年もの歳月をかけて、ここまでのクオリティに到達した東映アニメのスタッフの執念に脱帽するばかりです。
この作品を語る上で欠かせないのが、「海賊」というキーワード。『ONE PIECE ワンピース』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなど、ダークヒーロー的なカッコよさがある海賊モノは、まさにハズレなしの面白さということがいえるでしょう。
最近は異端の経営者・出光佐三をモデルにした百田尚樹の小説「海賊とよばれた男」の大ヒットで、海賊というキーワードがさらに熱くなってきました。
業を背負いながら生きるダークヒーローでありながら、カリスマ的な存在感を放つハーロックが、観客の心をぎゅぎゅと鷲づかみにします!
このハーロックがハンパないくらいかっこいいキャラなんです。かつては宇宙艦隊大佐を努め、英雄的存在であったのに、現在は地球連邦政府・ガイアサンクションに対する反逆者として広域指名手配犯として恐れられる宇宙海賊へ。
そんな彼の一番の見せ場は、新米乗組員ヤマのピンチを助けるところ。危険も顧みず、ヤマの遭難現場に降り立っていく姿がしびれるくらいいいんです。それは単に見かけや振る舞いがかっこいいというのではありません。
実はヤマは、ハーロックを暗殺せよとの密命を帯びた宇宙艦隊のスパイだったのです。新人乗組員として正体を隠し、ハーロック暗殺の機会をうかがっていたのでした。ハーロックの格好良さは、そんなヤマの正体を知りながらも、それでも自分の大切な部下だという理由で、助けにいくわけですね。
ヤマにはもう一つ秘密がありました。実兄が宇宙艦隊の司令官だったのです。なんでその弟が危険な暗殺任務に赴かなければいけなかったかという事情にも、ヤマのやむにやまれる兄弟の葛藤を盛り込んで、作品全体に深みをもたらせてくれました。
そんなヤマが、ハーロックの秘められた過去を知り、考え方を改めていく様は、まるでモーツアルトの歌劇『魔笛』で善悪交代する夜の女王と神官ザラストロの関係に似ています。確かに、キャプテンハーロックは宇宙艦隊を容赦なく殲滅する“破壊の化身”でしたが、誰よりも母星である地球の再生に思いを募らせていたのです。
舞台となる時代は、宇宙全域に散らばった人類が地球帰還をめぐって争った「カム・ホーム戦争」から100年後の世界。争いの果てに、地球は永久に不干渉エリアとして、人類の立ち入りが禁止されてしまったのです。そして、過去のハーロックが犯したミスで、地球は深刻なダメージを受けていたのでした。
過去の過ちの精算のためにも地球に接近しようとするアルカディア号。全銀河の宇宙戦艦を終結させてたった一艘の海賊船を殲滅させようとするガイアサンクションのフリート(艦隊)の長官イソラ。イソラは、新型兵器を使ってでもアルカディア号の地球接近を阻止しようとしました。しかし、新型兵器は地球までも破壊してしまう巨大な破壊力を持っていたのです。
ハーロックとイソラを対比させることで、福井晴敏の描くシナリオは、正義というものは何かということを問いかけてきました。確かにハーロックは無慈悲な破壊者ではあるけれど、こと地球を守る想いにおいて、ハーロックとイソラの立場を逆転させてしまうわけなんですね。通りいっぺんの勧善懲悪でないところも本作の魅力の一つでしょう。とにかく見かけだけでは、ドクロの不気味なレリーフを船首にいただき、漆喰の闇の中から黒煙を蒔き散らしながら登場するアルカディア号には正義のかけらも見渡せません。だけどその黒い船体の奥の奥には、隠れた強い使命感にいただかれていたなんて、ハードボイルドにも通じる男のロマンを感じさせますよねぇ。
ところで、ハーロックには名物キャラとして、相棒でもある黒いトリさんの存在が欠かせません。本筋には関わらないものの、強い個性を主張していました。面白いのは、このトリさんにもちゃんと声優がついていたことです。それが誰か分かったとき、思わず笑ってしまいました。なんと、ものまねタレントの福田彩乃だったのです。ニワトリのものまねが得意な彼女ならではのキャスティングでしょうか。彼女の芸を連想しながら、トリさんを見ていると、思わず福だしそうになりました(^^ゞ
最後に一つ、突っ込みどころをいうと、ガイアサンクション側の戦艦の何と弱いこと。何千艦も集結して、一斉攻撃いるのに、一発もアルカディア号に当たらないのです。逆に、アルカディア号はたった一発の光線砲で敵艦を次々撃沈していきます。で、あれよという間に、旗艦に体当たして制圧。主役は、死なないというジンクスが強く作用していたようです。
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