二流小説家 シリアリストのレビュー・感想・評価
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前半はおもしろかったが。
海外小説を日本で映画化したもの。封切りになった時観たかったが見逃した。前半は引き込まれたが後半の造りがものすごく雑。犯人は意外だったが満足度は低い。
12年前の猟奇的殺人で収監されている死刑囚から「自分を小説に書け」...
12年前の猟奇的殺人で収監されている死刑囚から「自分を小説に書け」と手紙が届くことから話が始まる。
それぞれの人物の心情をもう少し丁寧に描いてほしかった。
死刑囚と弁護士あたりは分かるが、被害者女性の姉や被害者の会、熱狂的信奉者などはさらっと触れているだけなので、それが分かると、ストーリーに深みが出てくるのになぁ。
一流になれない二流
売れない小説家の赤羽は、“シリアル・フォト・キラー”として世間を震撼させた死刑囚・呉井から告白本を書くよう依頼される。条件として、自分を信奉する3人の女性との官能小説を書く事。引き受けた赤羽は3人の女性に会いに行くが、3人共呉井と全く同じ手口で殺され…。
確かに話は面白い。
それもその筈、“3冠”を達成したという傑作海外ミステリー小説が原作なのだから。
なのに何だ、この、勿体無さ、満足度薄めは…。
単に海外小説を日本を舞台に置き換えた違和感じゃなく、この感じは、先日観た「シビル・ウォー」と「テラフォーマーズ」のレベルの違いと似ている。
つまり、テクニック。
演出・展開の巧さ、脚本・編集の巧みさ、斬新な構図などとは皆無。
赤羽と呉井の対峙~赤羽が事件に足を踏み入れていくまでの前半はなかなかじっくりだが、急な真犯人の登場、突然頭が冴えてきた赤羽、「事件はまだ終わってない」からのオチなどなど、詰めの甘さは挙げたらキリがない。
面白い話をただ単調に映像化しているだけ。
話は面白いのに、ハラハラドキドキやグイグイ引き込まれるものが感じられないという不思議。
他のレビューで2時間TVサスペンスと言われているが、これじゃあしょうがない。
だって、こういう2時間サスペンス、見た事あるし。(海外小説を原作にしたのもあったような…)
もし、「セブン」「ゴーン・ガール」のサスペンスの名手…とまでは言わないが、例えば中村義洋が監督だったら“一流”サスペンスになっていたかも…。
一流になれそうなのになれない二流…主人公・赤羽の事を作品自体が表しているなら天晴れだが。
真面目一本調子の上川隆也の演技は面白味に欠けるが、死刑囚役の武田真治のイカレっぷりは面白い。
片瀬那奈、黒谷友香、色っぽい女優が揃っていながら…残念。
あの娘、最初関係性がよく分からなかったけど、姪だったのね。
最後にもう一度。
話は“一流”面白い。
極めて普通
ものすごく面白そうな小説を読もう読もうと思っているうちに映画化されてしまい、それももう2年前になってしまったけれど、とりあえず観てみた。確かに面白いとはいえない作品だけど、酷評されてるのもよくわからない。よくあるテレビドラマって感じの印象で、映画館じゃなければお金を捨てた気分までは覚えない。かといって、いいところもありませんでした。とりあえず原作を読もうと思うけど、映画は既読未読どちらにしろおすすめはしません。
嫌いではない作品だけど。
まず、脚本の構成が悪いようで、サスペンスとして緊迫感がないしテンポが悪い。リアリティーを重視しているのかと思えばそうは思えない箇所だらけ。なので肝心のミステリーとしての面白さが損なわれているし、カタルシスはなし。
ヒューマンドラマとしてみれば、大して登場人物を掘り下げていないので普通のドラマだし、中途半端な作品。
設定や本筋やキャストは面白いし、演出も嫌いではないものだったので残念
上川くんと武田くん、良かった!
呉井の言葉のひとつひとつが
思い返せば突き刺さる
武田くんの表情と上川くんの表情のギャップ
よかったところはそのくらいか、、
原作はよかったのでしょうが、無理やり映画にしてしまった感じがします。
ただ、物書きとして、どうしても惹きつけられる呉井の言葉…
言葉だけを保存しときたい感じ。
低い低い低い期待値は越えた作品。
主演の上川隆也と死刑囚役の武田真治が良かったです。
上川隆也はボンクラ感、ヘタレ感がきちんと染み出ていましたし、武田真治は異常なカリスマ性が出ていました。
武田真治の小首を傾げる仕草、最高でした。
また映画「極道の妻(ツマ)たちNeo」にて映画のランクを下げることに大いに貢献していた小池里奈が本作ではキチンと女子高生役を演じていました。
作品によって、こんなに品質が異なるのも面白い。
話や構図は、今は無き「火曜サスペンス劇場」チック。
細かい矛盾や説明不足は放っておいて人間の情と業に焦点を置いて描いていく。
終わってみると良い話っぽいけど思い返してみると結構、気になる点がポロポロ。
何故、あの人は大物風の人物とコンタクトを取っていたのか。
何故、あの人は手紙を出していたのか。
何故、あの人はあの日、あの現場に偶々居合わせたのか。
そして、何故、彼等は拳銃を手に入れることが出来たのか。
本来描かなくてはいけない「彼女」のストーリーが、すっぽり抜け落ちていた気がしました。
捨て設定は捨て設定で構いませんが違和感が大きすぎて捨て置けない感が。
そこらへんが綺麗になっていると尚面白かったと思います。
115分と若干の冗長感は否めませんが所々で適度に刺激があるので然程飽きずに観れました。
出ている役者さんもベテラン揃いで安心して観れます。
オススメです。
TVドラマっぽい
なぜか最初から最後までTVドラマのよう。
映画を観ている気がしない。
展開が不自然なところがたくさんある。
この無理やり感が好きな人にはいいかも知れないが。
脚本とキャストを替えてリメイクしてみたら別な趣向で楽しめそう。
思ったより良かった
事前情報ではあまり評判が良くなかったので期待せずに見ました。
思ったより良かったです。
前売り券を前売り券つきグッズに釣られて買ってしまっていたので、
「評価2.5の映画かあ……買うの間違ったな」なんて思いながら見に行きました。
全然低評価される映画ではありません。
低評価を受ける映画というのは……もっと全身を「なんだこの映画!!こんな映画に金払うんじゃなかった!!」感につつまれます。
例をあげてもいいんですが、ここは『二流小説家』のレビューですので控えます。
この映画はそういうのもなく。
ふつーに見てふつーに楽しめる映画でした。
大作、傑作とまではいかないんですけど、邦画としては上手くいった方じゃないかなあ。あの鳴り物入りで全国公開されている映画よりずっと。
個人的にはポランスキーのゴーストライターに近い雰囲気を感じました。
あれもいい映画でしたね……
原作未読。
すべての子供は母親に影響される。
それは主人公赤木一平も例外ではありません。つい先日母を失った赤木は実家の整理にやってきた。書棚に残されていた自分の著作に気が付き、ふと開く。母のあたたかさがこもった痛烈な批判のメモが自身の著作すべてに残されている。そのメモは生きている時は暖かい叱責のように感じたのだろうけど、今になると、二流小説家として食べていくのもやっとな自分のふがいなさを責めているようで、苦しくなる。
というのが主人公が持つ親子愛です。これはまだ健全なかたち。
異常なかたちを劇中で示すのが、首切り殺人魔呉井大悟です。
彼はその愛の異常さを自分が赤木に語ることで示します。熱意をもって語りつくし、語りつくしたその先になにがあるのか、というのは自分で確かめてください。
ちょっと難があるのはシーンの移り変わりが激しい事。
これを見せたら次、これを見せたら次、とストーリーを進行させることを重視し過ぎて人物の深みが感じられない。そのバックストーリーも一面的のような……求めすぎかもしれませんが。
小説家の成長
原作でも、映画でも、煮え切らないのよ主人公の小説家。狂気が嘘か本当か分かりにくいのよ犯人。
だからこそ上川隆也と武田真治はナイスキャスティング!せっかくならもう少し二人の頭脳戦が観たかった。
羊達の沈黙で、鉄格子越しにレクターはクラリスに自信を与え自己の能力に気づかせた。
この映画の二人も少し似ている。
何に対しても無気力な小説家が、拘置所の面会室で犯人の文才に嫉妬して声を荒げるシーンがある。それは犯人によって小説家が初めて本気で書く事に向き合わされた瞬間。
謎解きの良し悪しばかりに気を取られず、二人の係わり合いにも目を向けてほしい映画です。
一流になりたければ本物のおれを書け
二流小説家は二流映画ではなかった。いい役者といい演出があれば金をかけずに(勝手な推測)いい映画を創れる。ラストの浜辺を歩く母子は「砂の器」に同様のシーンがあったと記憶する。両作品には親子の血の問題が共通項としてある。監督はその辺、意識していたのだろうか。
見どころは面会室での攻防
ミステリーとサスペンスがもっと色濃い作品かと思ったが、そうでもなかった。
新たな連続殺人の犯人を割り出す推理は、台詞の端々から早い段階で犯人とその動機が分かってしまう。
赤羽が事件の深みにはまって命まで狙われる謎についても、殺人犯と動機が分かれば、残りはアレと見当がつく。
おそらく、原作はもっと深くて簡単には紐解けない内容なのだろう。映像化によって、多くの情報が整理されてしまい、要点が浮き彫りになってしまうことがある。ここは、せめてキャスティングで誤魔化して欲しかった。“私が犯人です”みたいな顔ぶれを避けてくれたらもう少し楽しめた。
この作品での見どころは、二流小説家・赤羽と死刑囚・呉井による心の深層を突き合うタイマン勝負に尽きる。
刑務所の面会室に無言の刑務官を配しただけのセットで腹の中を探り合い、主導権を奪い合う様は舞台劇を思わせる。
呉井はなぜ赤羽を選んだのか?
己が全うできなかった命の火を、赤羽の才能に託したのかもしれない。
武田真治さん、良かったよ。
海外ミステリーの秀作「二流小説家」が、日本を舞台に映画化!!
しかも、「このミステリーがすごい!海外編」など、3冠取った作品だという。
どんなに面白いのだろう?!と思い、見に行った。
獄中にいるカリスマ死刑囚から、告白本の執筆依頼を受ける売れない作家赤羽。
その執筆依頼を受けたばっかりに、猟奇的な殺人事件に巻き込まれていく。
序盤、どんな展開になるのやら・・・と期待し、それに応えるように、胡散臭い人物が数人登場する。
誰が犯人なんだろう??
この人か、いえ、あの人か。
それも中盤までで、犯人は読めてくる。
その繋がりも、「きっと、こうだろうな~」という予想が的中する。
ミステリーなのに、これではダメだ。
最後まで騙されなかったじゃん。。。
ストーリーを日本に置き換えたことで、疑問があった。
≪あんな小道具をなんで持ってるの?≫という疑問。
それに、呉井は、獄中にいるにも関わらず、何で私服を着ているのか?
そんな不自然さから、興醒めしてしまった。
ストーリーの中心を、赤羽と呉井に置く。
もしくは、犯人探しに特化する。
など、ポイントがあやふやだったのが、いけなかったか。
収穫は、カリスマ殺人鬼呉井を演じた、武田真治さん。
時に大人しく、時に挑発をし、赤羽を苦悩させる。
あのキツめの目が、痩せた体が、オーラをまとったように、とても良かった。
対して、赤羽を演じた上川隆也さん。
赤羽は、積極的なことは一切できない、超受け身人間だ。
そんな彼の弱さ、もうちょっとしっかりしてよ、トホホな感じは、とても良かった。
そんな二人が、刑務所の面会室で対峙するシーンは、とても印象的で良かった。
静と動。
ガラス越しに対峙する二人の間には、見えない火花があった。
それと、今野敏さんが、ご本人役で登場。
何だか、嬉しかった。
設定に不満なので、この点数で。
まるで刑事ドラマのよう
売れない二流小説家と狂気的な殺人者の対比が面白い。上川さんが謎解きをしていく様は(遺留捜査)を彷彿させます。第二の殺人の犯人はくれいの写真を見て判りました。危ない目に遭いながらも小説を書く気持ちが強まる二流小説家。でも片瀬さんは何なんでしょう。思わせぶりでわからない。原作を読んでみたくなりました。
原作は映画より面白いだろうと思わせる
評判の高いミステリー「The Serialist」の日本での映画化です。結末の意外性はあるのですが、前半は冗長で、後半は説明不足という感じです。ミステリー映画としての伏線も不十分な感じがします。原作は映画より面白いだろうと思うので、原作をじっくり読みたいと思います。
全22件中、1~20件目を表示